3月入りした初日に売り方もすくむ上昇

今日の後場に日経平均は3万9990円23銭まで上昇した。4万円の大台まであと10円足らずである。従前から予想していた通りなので、特段の驚きはない。しかし、上昇ピッチの速さに関してだけは正直、予想外である。2月の日経平均は月間で2879円(8%)上昇した。月間の上昇幅は2020年11月の3,456円(15%)以来の3年3ヶ月ぶりの大きさだった。

名実ともに3月入りした初日の今日にこれだけの上昇を見せつけられては、売り方はすくむだろう。ますます売りが出にくくなる。上昇ペースが速いため、買えていない投資家が多くいるのだろう。だから、ちょっと下がったところでは、すかさず押し目買いで下げ幅を縮める。昨日の後場はほぼ一本調子で下げ幅を縮め、大引け直前にはプラスに転じる場面もあった。米国でPCEデフレータ発表という大きなイベントを控えていたにもかかわらず、である。

これだけ相場の基調が強ければ、4万円の大台をつけるのは、もはや時間の問題だ。問題はそのあとである。中長期的にはさらに上がっていく、というのも、ほぼ確実なビューだが、今日はもう少し、目先の話をしよう。

3月8日のメジャーSQで大きな動きか

ここで思い出すのが、1月と2月のSQだ。1月のSQは「幻のSQ」となった。これはショートスクイーズ(売り方の踏みを狙った締め上げ)だ。2月も同様にSQに向けて相場が急伸した。明らかに劣勢の売り方を締め上げる動きである。次回、3月8日はメジャーSQだ。1月、2月にもまして一段と強いショートスクイーズの動きとなるだろう。先週末の2月22日に日経平均は史上最高値を更新、今週末の今日は4万円まであと10円に迫った。連続して週末に強い動きがみられている。来週末のメジャーSQでも大きな動きが期待される。

半導体株主導の偏りという見方を払拭する循環物色の様相

もう一点。昨今の相場上昇はエヌビディア[NVDA]の上げが波及した半導体株主導のもので偏ったものだという見方がある。しかし、今週、日経平均が上昇一服となった日には東証グロース市場指数が急伸するなど、出遅れの中小・新興株にも資金が入ってきている。昨日は「日経平均高配当株50指数」が2017年1月の算出開始以降の最高値をつけた。出遅れていたバリュー株も買われ循環物色の様相をみせている。今日の東証業種別指数を見ても、鉱業、石油・石炭、海運などの市況資源関連が大幅高。保険、不動産などの内需も強い。

相場の地合いは良い。非常に幸先の良い3月相場入りとなった。この週末は来週の4万円達成に向けて、いろいろ準備をしておこう。高いシャンパン買ってよく冷やすなどの準備である。