【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,069.23  ▼62.30 (2/26)
NASDAQ: 15,976.25  ▼20.57 (2/26)

1.概況

米国市場は利益確定の売りが出て小幅に下落となりました。13ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に114ドル高まで上昇しましたが、買い一巡後に伸び悩むと昼過ぎには105ドル安まで下落しました。その後は持ち直したが、前週末の終値近辺では上値が重く結局62ドル安の39,069ドルで取引を終え4日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も20ポイント安の15,976ポイントと続落となりました。

2.経済指標等

1月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比1.5%増の66万1000戸に止まり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、公益事業とコミュニケーション・サービスが2%を超える下落となったほか、不動産も1%以上下げています。一方でエネルギーと一般消費財・サービス、情報技術の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が2%を超える下落となったほか、ナイキ[NKE]も1%安となりました。アムジェン[AMGN]とシスコシステムズ[CSCO]も1%近く下げています。また、新たに構成銘柄となったアマゾン・ドット・コム[AMZN]も小幅に下げて取引を終えています。一方でセールスフォース[CRM]が2%を上回る上昇となり、ウォルマート[WMT]も2%近く上げています。アメリカン・エキスプレス[AXP]も1%以上上昇しました。ダウ平均構成銘柄以外では半導体関連株が堅調で、人工知能(AI)向け半導体の量産を始めたと発表したマイクロン・テクノロジー[MU]が4%高となり、半導体製造装置大手のアプライド・マテリアルズ[AMAT]も3%以上上げました。英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]も9%を超える上昇となっています。さらに宅配ピザ大手のドミノ・ピザ[DPZ]が決算で米国事業の売上高が市場予想を上回ったことや、増配と自社株買い枠の拡大を発表したこともあり6%近く上げています。グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]はAI分野の競争激化を懸念した売りで4%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%高い4.28%となりました。こうしたなかドル円では円安が進み150円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安や米国市場での半導体株高を受けて堅調なスタートが予想されます。短期的な過熱感があるなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)