【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,612.24  △48.44 (2/21)
NASDAQ: 15,580.87  ▼49.91 (2/21)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は押し目買いが入り3日ぶりに反発となりましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角に売りが出たことで3日続落となりました。80ドル安でスタートしたダウ平均は軟調に推移すると米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を受けて下げ幅を広げ取引終盤に225ドル安まで下落しましたが、引けにかけて急速に戻すとプラスに転じ結局48ドル高の38,612ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も6ポイント高の4,981ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は49ポイント安の15,580ポイントとなっています。

2.経済指標等

1月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、ほとんどの参加者が政策スタンスの緩和を急ぎ過ぎることのリスクに言及し、インフレ率が2%まで持続的に低下しているかを判断する上で今後発表のデータを注意深く見極める重要性を強調していたことが分かりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術を除く10業種が上げました。そのなかでもエネルギーが2%近く上昇したほか、公益事業も1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では、構成銘柄からの除外が決まったウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]が2%を超える下落となったほか、インテル[INTC]とIBM[IBM]も2%以上下げました。ウォルト・ディズニー[DIS]とウォルマート[WMT]も1%を上回る下落となっています。一方でナイキ[NKE]とダウ[DOW]が2%近く上昇し、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]とプロクター・アンド・ギャンブル[PG]、キャタピラー[CAT]も1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスに替わってダウ平均の構成銘柄への採用が決まったアマゾン・ドット・コム[AMZN]が1%近く上昇しています。また、取引終了後に決算を発表した画像処理半導体のエヌビディア[NVDA]は売上高が市場予想を上回ったうえ、2-4月期の業績見通しも市場予想以上となったことから時間外取引で大きく上昇しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い4.32%となりました。ドル円は150円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でダウ平均が反発となったことや、米エヌビディアが好決算を受けて時間外取引で大幅高となっていることから大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)