先週はBTC(ビットコイン)が円建てで史上最高値を更新し、792万円台を一時実現しました。株式市場では日経平均も史上最高値付近で推移しています。

ただし、これは米ドル/円高騰の恩恵を受けた側面もあり、ドル建てで見るとまだ物足りない印象もあるでしょう。しかし、裏を返せばそれだけ上値の余地を残しているとも言えます。BTCのドル建て史上最高値はおおよそ69,000ドル前後、円建てで計算すれば約1035万円という水準になります。個人的には、この水準に数ヶ月以内に到達するイメージを持っています。引き続き、上昇相場継続で見ていきたいと思います。

BTC(ビットコイン)、今週は800万円超えなるか?

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析です。四角で囲った高値圏で1週間程度揉み合いとなっています。マーケットのポジションが傾きすぎている場合、もう少し乱高下するものですが、現状それほど動きはなく推移している状況です。

これは大きな上昇ポテンシャルを秘めているというサインでもあります。買い方の売却が少ないため、見た目が天井圏で推移しているにも関わらず、大陰線が出現していません。実際の売却が少ないため買い遅れ組がおり、その断続的な買いにも支えられて、投資家が入れ替わっている状況でしょう。

このような局面ではローソク足の実体が短くなり、上髭下髭も比較的短く推移することが多くなるのですが、まさにその典型例ではないでしょうか。

よって、今週もまだ押し目が浅く、深い押し目を形成する前に新高値をつけにいく地合いだと予想します。これを前提に4時間足で浅い押し目買い水準を見ていきましょう。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY4時間足に時間軸を落とします。トレンドラインに沿う形でじっくりと下値を固めている印象です。MACDはダイバージェンスしていましたが、下落後、ゴールデンクロスを達成しそうなレベル感です。MACDではここ数日反落を示唆していたようですが、おそらくその調整期間が終わったのではないでしょうか。

今週は、このトレンドラインにタッチする付近からの押し目買いを意識します。チャンスは今週前半にやってくるかもしれません。価格レベルは775-780万円からの買いを意識し、エントリーを狙っていけばよいのではないかと見ています。
仮に反落する場合、ドル建てで5万ドルのサポートラインが存在するため、750万円(1ドル150円)で意識しておくとよいでしょう。深い押し目買いを狙う場合は、750万円手前からエントリーを狙うとよいのではないでしょうか。

ETH(イーサリアム)は45万円到達か?

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いてETH/JPY日足チャートです。2月19日朝、ETHは年初来高値を更新してきました。ここ最近はBTCよりも上昇率が高く推移する日が増えてきています。

暗号資産市場は、BTCが大きく価格上昇すると、続いてETHが大きく価格上昇し、その後アルトコインへと資本が循環していく傾向があります。そして最後に、草コインと呼ばれる新たに出現したイノベーショントークンへと資金が渡り、その中で大きな成長を遂げるコインやトークンが数年後、時価総額の上位に進出してくるという経緯があります。現状はその第2フェーズといった具合でしょうか。本コラムでも言及していますが、2024年はETHが主役を張る年ではないかと予想しています。

さて、そのETHは40万円を突破し、一度も割れることなく2月20日で1週間が経過します。大台突破からの押し目も浅いとなれば、この上昇トレンドはまだまだ始まったばかりだと考えても過言ではないと思います。

ETHは目先3,000ドル=45万円(1ドル150円計算)を意識した展開が今週は続くと予想します。買い場は現状レベルから40万円のゾーンとして広く設定し、45万円をつけにいく展開を今週は意識していきたいと思います。

この後、ETHの上昇勢いが更に増し45万円をつけた場合、現状サポートラインが引けそうなポイントは43万円となるでしょう。つまり、現状価格と同じです。このように考えると、43万円以下で買いと解説している意図が伝わるのではないかと考えます。

デンクンアップデートへの期待の現れも影響してくると考え、次の主役はETHになるという予想は悪くないでしょう。よって短期トレードは、ETH比率を多めにおき、BTCの保有は低めの設定を堅持したいと思います。先週に引き続き、ETH中心の強気目線に変更はありません。