【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 36,124.56  ▼79.88 (12/5)
NASDAQ: 14,229.91  △44.42 (12/5)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は利益確定の売りに押されて続落となりましたが、ナスダック総合株価指数は長期金利の低下を受けてハイテク株の一角が買われたことで反発となりました。68ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に193ドル安まで下落した後下げ渋ると徐々に持ち直しましたが、その後も軟調に推移すると結局79ドル安の36,124ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も2ポイント安の4,567ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は44ポイント高の14,229ポイントとなっています。

2.経済指標等

11月の米ISM非製造業景況感指数は52.7と前月から上昇し市場予想も上回りました。また、10月の米雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数は61万7000件減の873万3000件と2021年3月以来の低水準となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや素材、資本財・サービス、公益事業などの8業種が下げ、エネルギーと素材は1%以上下落しました。一方で情報技術と一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービスの3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではアップル[AAPL]が2%余り上げたほか、メルク[MRK]も1%以上上昇しました。ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]とウォルマート[WMT]、マイクロソフト[MSFT]も1%近く上げています。一方でプロクター・アンド・ギャンブル[PG]が3%を超える下落となり、ゴールドマン・サックス[GS]も2%以上下げました。また、ダウ[DOW]も2%近く下落し、スリーエム[MMM]とアメリカン・エキスプレス[AXP]、シェブロン[CVX]、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]、ウォルト・ディズニー[DIS]、インテル[INTC]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が堅調でグーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]、テスラ[TSLA]が1%以上上げています。さらに食品大手のJMスマッカー[SJM]が決算で1株利益が市場予想を上回ったことで3%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は10月の米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が2021年3月以来の低水準となり市場予想を下回ったことから0.09%低い4.16%となりました。ドル円は147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米ハイテク株高の流れを受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の33,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)