【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,430.42  △13.44 (11/29)
NASDAQ: 14,258.49  ▼23.27 (11/29)

1.概況

米国市場は長期金利の低下が相場の支えとなる一方で、利益確定の売りが重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。19ドル高でスタートしたダウ平均は昼前にわずかにマイナスとなる場面もありましたが、下げ渋ると持ち直し取引終盤には162ドル高まで上昇しました。しかし、引けにかけて上げ幅を縮めると結局13ドル高の35,430ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が4ポイント安の4,550ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も23ポイント安の14,258ポイントとなっています。

2.経済指標等

7-9月期の米実質国内総生産(GDP)改定値は前期比年率5.2%増と、速報値の4.9%増から上方修正され市場予想も上回りました。また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備制度理事会(FRB)は経済活動が前回10月の報告時点から「減速した」としています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や金融、素材などの6業種が上げました。一方でコミュニケーション・サービスやエネルギー、生活必需品などの5業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース[CRM]が2%を超える上昇となったほか、インテル[INTC]とゴールドマン・サックス[GS]、ナイキ[NKE]、アメリカン・エキスプレス[AXP]が1%以上上げました。また、メルク[MRK]とボーイング[BA]も1%近く上昇しています。一方でウォルマート[WMT]とシェブロン[CVX]、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]、マイクロソフト[MSFT]が1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、スポーツ用品販売のフットロッカー[FL]が決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことなどで急伸し16%余り上げています。サイバーセキュリティーのクラウドストライク・ホールディングス[CRWD]も決算と業績の見通しが市場予想を上回ったことから10%高となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%低い4.25%となりました。ドル円は147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は日本時間の10時30分に11月の中国の製造業と非製造業の購買担当者景気指数(PMI)が発表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)