BTCは先週も堅調な推移となりました。510-540万円の天井圏での推移となり、年初来高値も更新しました。2023年の年初215万円付近だったBTCは一時、2.5倍の価格まで回復となり、高いパフォーマンスとなっています。
金融市場のイベントとしては、先週は米国のFOMC(連邦公開市場委員会)、雇用統計と続きました。FOMCはタカ派スタンス継続と言える内容で、引き続き政策金利引き上げは見送りとなり、年内の利上げはなさそうです。米CPI(消費者物価指数)は順調に低下傾向にあり、この半年インフレ鎮静化が進んでいる兆候は確認ができている状態です。
11月3日に発表された米雇用統計はわずかに失業率が上昇しましたが、それでもまだ3.9%と過去最低クラスの失業率となっています。米・製造業など経済指標はここ数ヶ月ゆっくりと悪化していますが、大量解雇につながるほど、失業率は上がっていない状況です。
このような経済指標の結果を受けて株価やBTCも上昇に転じました。これからの米国の金融シナリオとしては、「政策金利引き上げはもうない、利下げを意識」といったイメージでしょうか。この流れは向こう半年ぐらい続くと予想しており、株やBTCにとっては好材料となるでしょう。
BTC(ビットコイン)は週半ばから押し目買いのチャンス?値固めにもう1週間必要か
BTC/JPY日足分析チャートから入ります。SMA30も徐々に上昇しており、あと1週間足らずで500万円サポートラインまで到達するのではないかという状況です。SMA30はサポートとして機能する場合が多いので、ここまで上昇すると、より安心感が生まれます。値固めするには、週末まで500万円をキープして推移する必要がありそうです。
少しネガティブなテクニカル情報としてはMACDがデッドクロスしてしまったことでしょうか。しかし、勢いよく上昇したトレンドのファーストデッドクロスは失敗することが多いため、押したところは買いトレード継続戦略でよいのではないかと考えます。
続いて4時間足で具体的な目安を探っていきましょう。
4時間足に時間軸を落とします。並行チャネルレンジ内をキープし、下限ラインからのエントリーとSMA90が徐々に近づいてきています。本稿執筆時点(11月6日午前)から2日後あたりにはしっかりと重なってきそうです。
よって、今週は週半ばからの買いトレードは成功確率が上がるかもしれません。値動き的には、もう一度上値を試し、その後、反落したタイミングから買いエントリーを狙っていけば相場のリズムと合うのではないでしょうか。
戦略的には、525-530万円に一度上昇した後、再び520万円に押し目を作る際に買いでエントリー参入できれば、テクニカル的なタイミングがよいと考えます。MACDは0.00ラインまで下げてきており、調整十分な形状です。すでにゴールデンクロスを始めているので、こちらもテクニカル材料になるでしょう。今週のシナリオはこの値動きが出た場合に追加を入れていく戦略としたいと思います。
ETH(イーサリアム)、30万円が目先のターゲットか
続いて、ETH/JPY週足分析チャートです。年初来高値更新まであと少しのところまで来ています。29万円に乗せられれば、上昇に弾みがつきそうです。目先30万円がターゲットでしょうか。
狙いとしては、レジスタンスラインをしっかりと超えた後、28万5000円のサポートライン付近で再度買い直すイメージを予想しています。BTCの値動きと連動させて見ていくと、あり得なくはないパターンだと思います。
先週後半からBTCの上昇よりもETHが上回っている状況です。アルトコイン市況も徐々に上昇が大きなコインがいくつか見られており、暗号資産全体に資金が徐々に流入している可能性があります。
今週より、少しずつETH投資の比重を上げていってもよいチャート形状になっていると考えます。30万円を超えると視界良好、次のレジスタンスは40万円よりもさらに上になります。大きな上昇に期待し、スイングトレードすることも選択肢の1つかもしれません。
2023年の暗号資産パフォーマンスも良好なものとなりそうです。年末までさらなる期待を寄せて今週も買い目線を継続、そして追加の買いで仕掛けていくならば週半ばあたりと見ています。