【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,739.30  △134.65 (10/10)
NASDAQ: 13,562.84  △78.61 (10/10)

1.概況

米国市場は長期金利の低下を受けて3日続伸となりました。78ドル高でスタートしたダウ平均は朝方にわずかにマイナスとなる場面もありました。しかし、下げ渋ると持ち直し上げ幅を広げ昼過ぎには293ドル高まで上昇しました。その後伸び悩むとやや上げ幅を縮めましたが、引き続き堅調に推移すると結局134ドル高の33,739ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も78ポイント高の13,562ポイントとなっています。

2.経済指標等

8月の米卸売在庫は前月比0.1%減となり市場予想と一致しました。また、8月の米卸売売上高は前月比1.8%増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも公益事業と一般消費財・サービス、素材、生活必需品が1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではボーイング[BA]とコカ・コーラ[KO]が2%を超える上昇となったほか、スリーエム[MMM]とアメリカン・エキスプレス[AXP]、ホーム・デポ[HD]、ウォルマート[WMT]、インテル[INTC]も1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回る増収増益となり、通期の1株利益見通しを引き上げたペプシコ[PEP]が2%近く上昇しています。新興電気自動車(EV)のリヴィアン・オートモーティブ[RIVN]も投資判断の引き上げを受けて4%以上上げています。銀行のトゥルーイスト・フィナンシャル[TFC]も傘下の保険会社を約100億ドルで売却することで交渉を進めていると伝わったことから6%を超える上昇となっています。 

5.為替・金利等

長期金利は債券市場が休場だった9日から米連邦準備理事会(FRB)高官のハト派発言が相次いだことで追加の利上げ観測が後退し0.15%低い4.65%となりました。ドル円は148円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)