【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,129.55 △127.17 (10/4)
NASDAQ: 13,236.01 △176.54 (10/4)
1.概況
米国市場は長期金利の上昇一服を受けて反発しました。31ドル高でスタートしたダウ平均はまもなくしてマイナスに転じると129ドル安まで下落しましたが、持ち直すとプラスとなり昼過ぎには130ドル高まで上昇しました。その後伸び悩むと再びマイナスとなりましたが、90ドル安で下げ渋ると引けにかけてプラスに転じ結局127ドル高の33,129ドルで取引を終え4日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も176ポイント高の13,236ポイントと反発しています。
2.経済指標等
9月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は前月比8万9000人増に止まり市場予想を下回りました。一方で8月の米製造業受注は前月比1.2%増となり市場予想を上回りました。また、9月の米ISM非製造業景況感指数は53.6と前月から低下し市場予想と一致しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、一般消費財・サービスが2%近く上昇したほか、コミュニケーション・サービスと情報技術、素材、不動産も1%以上上げています。一方でエネルギーと公益事業の2業種が下げ、エネルギーは3%を超える下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では30銘柄中22銘柄が上げました。そのなかでもマイクロソフト[MSFT]とアムジェン[AMGN]、ウォルマート[WMT]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、ビザ[V]、セールスフォース[CRM]が1%以上上昇しています。一方で原油先物価格の下落を受けてシェブロン[CVX]が2%を超える下落となり、キャタピラー[CAT]とベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]、ボーイング[BA]、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が堅調でテスラ[TSLA]が6%近く上げたほか、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]も2%を超える上昇となりました。アマゾン・ドット・コム[AMZN]も2%近く上げ、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も1%以上上昇しています。半導体関連株も高く、半導体株ではアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が4%近く上げ、エヌビディア[NVDA]とブロードコム[AVGO]、ウエスタン・デジタル[WDC]も1%以上上昇しています。また、半導体製造装置株ではラム・リサーチ[LRCX]とKLA[KLAC]が2%以上上げ、アプライド・マテリアルズ[AMAT]も2%近く上昇しています。さらに原油先物価格の下落を受けて空運株が高く、アメリカン航空グループ[AAL]が3%を超える上昇となり、デルタ航空[DAL]とユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス[UAL]も2%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利はADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数が市場予想を下回ったことなどから0.06%低い4.73%となりました。ドル円は149円前後で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)