・2023年の年初来の各資産クラスのパフォーマンスを振り返ると、株式はパフォーマンスが出ているが、その株価はPERによって上がっている。債券は金利なみのパフォーマンスで、期待通りのリターンと言えるだろう。コモディティ市場は株式と相反している。

・米国株とバリュエーションの推移を見ると、今後景気が後退していくと囁かれる中、PERによる評価が進んでいると見受けられる。

・新型コロナウイルスの拡大以降、ナスダック100指数の伸びについてITバブルならんだ物色の偏りだと考えられていたが、一極集中も行き着くところまできているような感覚がある。ラッセル2000に今後物色が拡がっていくのであれば、非常に良い相場になるような期待をもてるのではないか。

・株価と流動性の関係で言えば、現状は良いマーケットながら、今後も続いていくかについては慎重に見た方がいいだろう。

・実態経済としては引き締めの状況は続き、リスクに注意したい。そんな中、債券の利回りが株式の利回りを上回っていることに注目。全体感として株の状況は良いが、リスクに注意する意味でも、利回り妙味が出ている債券投資は、魅力的なタイミングと言えるだろう。