クレジットカード事業の国際化を推進

米アップルが英国のフィンテック企業、Credit Kudosを買収したことが分かった。ブルームバーグなどが関係者の話として報じた。アップルはクレジットカード事業を強化し、国際展開を進める狙いがあるとみられる。

Credit Kudosは2015年創業で、ロンドンを拠点とするスタートアップ。個人の信用力を評価するスコアリング技術を提供する。同社のサービスを通じて企業側は、顧客の銀行利用データなどの個人情報から与信評価をすることができる。

アップルは2019年、ゴールドマンサックスなどと組み、米国でクレジットカード事業に参入。スマートフォンのアプリから「アップルカード」の申請を可能とし、発行されたカードはそのままスマホなどから利用できる仕組みを構築した。

クレジットカード事業を米国外にも展開していくためには、各国の法律や規制に沿った申請などの制度づくりが求められる。個人向けの金融サービス領域を広げてきたアップルは、買収を通じてクレジットカード事業を拡大していく第一歩として英国を選んだとの見方が強い。

CNBCは関係筋の話として、買収の成立は今週前半ごろで、2021年9月ごろから話し合われていたと伝えた。アップルとCredit Kudosの両者からコメントは得られなかったという。