先週は、第2のBTC探しについて解説しました。
現時点では、想定した通り、じわじわとETH(イーサリアム)が上昇しています。BTC(ビットコイン)から資金が徐々に流入してきているようです。
私は、過去5年間に渡り暗号資産市場と対峙していますが、BTCが大きく上昇した後は、おおよそ決まってアルトコイン相場がやってきます。第2のBTC探しが始まるのです。
多くの人が、「BTC価格は上げ過ぎだろう。」と感じた頃から徐々にアルトコインが上昇をはじめ、この大波はやってきます。
BTCで成果をあげた収益の一部に対し、分散投資をしたくなる投資家心理は、日経平均や主要銘柄が大きく上昇した際に、出遅れ株を検討しようと考えるのと同様だと考えられます。投資家の心理から起こる現象だと考えます。

BTCドミナンスは下落傾向

【図表1】BTCドミナンス
出所:Trading View

先週に引き続き、BTCドミナンス(暗号資産市場全体のBTCシェア)を確認しましょう。
前回コラムを執筆時の価格と比較すると、BTCは下落、ETHは上昇となっています。ドミナンスは一気に63.30%となり、下落トレンドに入っていると考えられます。
2017年のBTC暴落時のドミナンスは、一時40%を下回るタイミングさえありました。そのためその水準までBTCドミナンスの下落を意識する投資家も増えてくるでしょう。

個人的には、まずは1つ目の節目としてBTCドミナンスは57.00%、2つ目の節目として52.30%の水準へ下落する前提で市場を見る必要があると考えています。

ETH/JPY日足は平行チャネル

【図表2】ETH/JPY日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY日足チャート分析です。先週後半は一時的な大きな急落に見舞われましたが、その下落幅をあっという間に回復する水準となってきています。
年初来高値更新まで、また5%を切ってきている状態となります。ETH(ドル建)は史上最高値を更新しました。円建てでは17万円ですので、ここが一つのターゲットとなるでしょう。
MACDがダイバージェンス現象となっているのが注意点です。私は、このような場合には、高いレバレッジ取引で挑むのではなく、1.2倍程度のローリスクでスイングトレードを検討したほうがよいと考えています。

今週もETHは上昇基調と考えていますので、ここから数日かけて上昇し、平行チャネルの上限にタッチするあたり17万円付近が利益確定の判断ポイントだと考えられます。

トレンドラインとサポートラインからの押し目買い

【図表3】ETH/JPY 4時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

4時間足で押し目買いの目処を考えていきましょう。図表3ではトレンドラインとサポートラインを引いています。
急落後、押し目らしい押し目がないことから、次の押し目もそこまで深くならないと考えますので、まずは緑のトレンドラインにサポートすることを前提で考えるとよいのではないでしょうか。

しかしETH/JPYは、先に直近高値の15万円付近まで値を伸ばしてしまうかもしれません。
時間軸にもよりますが、現状の水準の場合13万8,000円〜14万円あたりと次にサポートラインの手前であるおよそ13万2000〜3000円付近の2点を押し目買いのポイントと私は考えています。

MACDはまだ0.00ラインですので、ここからさらにトレンドが伸びやすいテクニカル的な配置です。私は日曜日(1月31日)までにはまた年初来高値を更新するのではないか、と考えています。

BTC/JPYは、少し弱気な三角持ち合いを形成中

【図表4】BTC/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC日足分析について解説します。BTC/JPYは、少し弱気な三角持ち合いを形成中です。
しばらく横ばいの大きなレンジ相場で推移するのではないかと感じています。
上限ラインをブレイクした際には、そこは売り場になると考えており、その後またアルトコインに資金が流入するのではないでしょうか。BTCが下落し、アルトコインの回復が速いといった現象が起こると思います。直近でもまだ1-2回ぐらいは起こる現象のように個人的には考えます。
BTCは今週末あたりからが、押し目買いを検討するポイントと考えられます。300万円手前、または少し割り込むことが想定されるかもしれません。その頃にMACDが0.00ラインまで下落していると検討しやすそうです。
また、利益確定の考え方としては、BTC/JPYは350-380万円の水準で、また今後は個人的にはアルトコインの押し目買いを検討するのも選択肢と考えています。