【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 43,408.47  △139.53 (11/20)
NASDAQ: 18,966.14  ▼21.33 (11/20)

1.概況

昨日の米国市場は、地政学リスクが意識され、ハイテク株を中心に上値の重い展開となりました。27ドル高で取引を開始したダウ平均は、一進一退で推移しました。主要な経済指標の発表もなく、ウクライナとロシアを巡る地政学リスクの高まりを受けて、前日終値である43,268ドルを超えると売りが入り、上値の重い展開となりました。しかし、終盤にかけて上昇し、終わってみれば139ドル高の43,408ドルで取引を終えました。S&P500株価指数は0.1ポイント高の5,917ポイントでほぼ変わらず、ハイテク株比率の大きいナスダック総合指数は21ポイント安の18,966ポイントで3営業ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

主な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち6業種が上昇しました。地政学リスク懸念からヘルスケア、エネルギーが買われ、それぞれ1%以上上昇しました。

4.個別銘柄動向

米国市場では、ダウ平均構成銘柄は30銘柄中18銘柄が上昇となりました。ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が4%高をつけ、上昇トップとなりました。アムジェン[AMGN]、アイビーエム[IBM]が2%以上上昇し、前日下落していたウォルト・ディズニー[DIS]、シェブロン[CVX]が1%以上上昇し反発となりました。一方でホームデポ[HD]、ビザ[V]が1%以上下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では、電子計測関連のサービスを手掛けるキーサイト・テクノロジーズ[KEYS]は市場予想を上回る利益を発表したことで8%超上昇となりました。一方で、小売大手のターゲット[TGT]が通期の業績見通し引き下げを発表したことにより、22%安と大幅安となりました。アルファベット[GOOGL]、テスラ[TSLA]は1%以上下落する一方でネットフリックス[NFLX]は1%以上上昇し連騰となりました。またイーライリリー・アンド・カンパニー[LLY]は3%以上上昇して取引を終えました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.01%ポイント高い4.41%となりました。ドル円は155円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は下落して始まりそうです。米国市場の引け後に発表されたエヌディビア[NVDA]の第3四半期決算は、1株当たり利益が市場予想平均を上回るも、第4四半期売上見通しがアナリスト予想の上限に届かなかったこと等を受けて、時間外取引にて下落しています。そのためリスクオンムードとはなりにくい中で、決して悪くない決算内容や先行きの見通しを消化しながらの展開が予想されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)