今週の変動では10月24日、25日を重視し、位置と反応の有無が相場の方向性を決める可能性が高いとしています。

それに先立ち、各チャートを整理しておきましょう。

【図表1】米ドル/円(9週足)
出所:筆者作成

図表1は先週までの9週足となります。

9週足の陽連、陰連は9の遅行スパンとほぼ同じなので、9の遅行スパンも併記しておきます。今週104.770円以上で引ければ4陽連、以降105.941円以上、106.815円以上、107.689円以上で陽連継続ですから、6月5日安値を大きく割り込む変動なければ9陽連が出る可能性が高いということが、あらかじめわかります。

また、6月25日安値水準を再び試す、あるいは割り込むケースでは、9週足9陽連は出せないだけでなく再び陰連時代を迎えることになりかねません。

重視する10月25日からの上昇が、上昇継続にとって極めて大事なポイントとなります。

【図表2】米ドル/円(週足)
出所:筆者作成

週足均衡表では、現在基準線よりも上の位置につけています。

26日遅行スパンは悪化から33週目(26週足33陰連目)と変化に注目すべき週であること、基準線は今後受動的に下げ、転換線は再来週まで上昇することで11月中には2本が交わることが想定されます。

基準線、転換線を割らぬ状態を維持することで、ようやく26週足の好転の可能性が出てくることになります。

【図表3】米ドル/円(9ヶ月足)
出所:筆者作成

図表3は9ヶ月足となります。

2015年高値以降、陰連も陽連も9を超えるものは出てきていません。本来陰連も陽連も9本続くものは次の方向性に与えるケースが多く、月足はやはり大きなモミアイ継続とみることができます。

【図表4】米ドル/円(月足)
出所:筆者作成

月足は10月現在7陰連目となっていますが、10月の引けが108.815円以上となれば一旦陽転することができます。

今月陽転できぬまま下げを演じてしまうようならば、9陰連以上となってしまう可能性が高くなります。

また月足基準線、転換線ともに当面受動的には大きく動くことはありません。
問題は遅行スパンであり、26ヶ月足はよほど上昇幅を出しても陽転できません。

【図表5】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

以上を踏まえて日足に注目すれば、先週の変動では10月17日高値更新となったにもかかわらず大きく上げることはできませんでした。現在まで3日間の押しを入れわずかながら反発している状態です。

問題視すべきは10月25日からの下落でありまして、現在位置から10月17日高値を上抜いたとしても新たなV値を変化日で迎えることになりかねません。

10月25日からの下落では9ヶ月足の好転は難しくなり、9ヶ月足9陰連以上の可能性が濃厚となります。10月25日以降の変化日としては11月11日、12日があります。

8月安値を起点とする上げ三波動、4月高値からの下げ三波動構成変化日でありまして、ここまでモミアイ継続の可能性も一応考えておく必要があるでしょう。10月25日からの動き方次第では11月変化日までの方向は確定視してよいものと考えます。


※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。