【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 51,999.67  △328.64 (6/16)
NASDAQ: 26,376.34  ▼307.60 (6/16)

1.概況

米国市場は高安まちまちの展開となりました。19日の米国とイランの間の正式な調印に向け、原油輸出の即時再開や3000億ドル規模の開発基金の活用など最終的な内容を詰める段階となっています。ただ、FOMC(米連邦公開市場委員会)の金融政策発表を翌日に控え、最高値圏にある株式相場では様子見ムードが広がりダウ平均は最高値を更新するもハイテク株は下げることとなりました。

ダウ平均は41ドル高の51,712ドルで取引を開始し、寄付きがこの日の安値となりました。寄付き直後から上昇を続け、日本時間1時16分に519ドル高の52,190ドルでこの日の高値をつけました。その後は上げ渋り328ドル高の51,999ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は307ポイント安の26,376ポイント、S&P500株価指数は42ポイント安の7,511ポイントでいずれも4日ぶりの反落となりました。小型株で構成されるラッセル2000は25ポイント安の2,939ポイントでこちらも4日ぶりの反落となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち7業種が上昇、4業種が下落となりました。金融が1.5%高、公益事業、資本財・サービスが0.7%高となりました。一方で、情報技術が2.3%安、エネルギーが0.3%安、一般消費財・サービスが0.1%安となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中16銘柄が上昇しました。ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]は3.7%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。ビザ[V]が2.9%高、ホームデポ[HD]が2.2%高となりました。一方で14銘柄が下落し、エヌビディア[NVDA]が2.4%安、セールスフォース[CRM]が1.7%安となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、バイオテクノロジーのモデルナ[MRNA]はインフルエンザワクチンMRNA-1010をめぐる治験結果で有効性が確認され、6.3%高となりました。ファーストフードレストランを運営するヤム・ブランズ[YUM]は傘下のピザハット事業を中国とそれ以外に分割して計27億ドルで投資ファンドに売却することを発表し、1.9%高となりました。なお、日本のピザハットに影響はないとみられます。

5.為替・金利等

長期金利は前日比0.03%低い4.44%となりました。17日朝のドル円は160円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国主要3指数は高安まちまちの展開となりました。米国とイランの協議進展期待から、WTI原油先物価格は76ドル前後まで下落しました。そのため、ダウ平均は最高値更新となりました。しかし、半導体株をめぐっては今夜控えるFOMCを前に様子見ムードとなり、フィラデルフィア半導体株指数は5.7%安となりマーベル・テクノロジー[MRVL]やマイクロン・テクノロジー[MU]といった半導体関連株も大幅下落となりました。

日本では昨日、日銀政策決定会合で市場予想通り半年ぶりの利上げが決定され、政策金利は1%となり31年ぶりの高さとなりました。療養中の植田総裁にかわって会見をした内田副総裁は、経済下振れリスクが以前よりも低下している一方で、物価上昇率が物価安定目標を超えて上振れしていくリスクがあると警戒感を示しました。また今後の利上げについては、先行きは不透明ながら利上げを継続していく可能性も示唆しました。夜間の日経平均先物は260円安の69,110円で取引を終えており、米国での半導体株下落の流れを引き継ぎ本日の日本市場は売りが優勢でのスタートが見込まれます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 荒谷 義孝)