【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 51,671.03 △468.77 (6/15)
NASDAQ: 26,683.94 △795.10 (6/15)
1.概況
米国市場は主要3指数揃って大きく上昇しました。米国とイランが戦闘終結に向けた覚書に署名し、ホルムズ海峡の航行再開が見込まれることから、中東情勢を巡る警戒感が後退しました。イランの核問題についても今後の交渉がされることになります。これをうけて米国はリスクオン相場となり株式が大幅上昇したほか、ビットコインが上昇、原油価格は大幅下落となりました。
ダウ平均は162ドル高の51,364ドルで取引を開始し、寄付きでこの日の安値をつけました。直後に大幅上昇し、高値圏で推移したことで日本時間1時30分に743ドル高の51,945ドルでこの日の高値をつけました。その後は伸び悩んだものの、468ドル高の51,671ドルで取引を終えました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は795ポイント高の26,683ポイント、S&P500株価指数は122ポイント高の7,554ポイントでいずれも3日続伸となりました。小型株で構成されるラッセル2000は21ポイント高の2,965ポイントで3日続伸となりました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では7業種が上昇、4業種が下落しました。情報技術が3.4%高、コミュニケーション・サービスが2.4%高、一般消費財・サービスが1.9%高で続きました。一方で、原油価格下落をうけたエネルギーが3.6%安、不動産が0.9%安、ヘルスケアが0.7%安となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中18銘柄が上昇しました。ボーイング[BA]が4.5%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。エヌビディア[NVDA]は2021年以来となる社債での250億ドルの資金調達を発表し、募集に対する投資家からの強い需要が報じられたことから3.5%高で続き、ハネウェル・インターナショナル[HON]が3.2%高となりました。一方で12銘柄が下落し、原油価格の大幅下落をうけたシェブロン[CVX]が3.6%安、メルク[MRK]が2.8%安となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、フラッシュメモリや半導体部品などを製造するマイクロン・テクノロジー[MU]はアナリストの目標株価引き上げをうけて10.8%高となりました。また、エンターテイメント会社であるフォックス[FOX]はストリーミング動画プラットフォームのロク[ROKU]を買収すると発表し、フォックス[FOX]は大規模買収を警戒され15.2%安、ロク[ROKU]は1.9%安となりました。
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.01%低い4.47%となりました。16日朝のドル円は160円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国主要3指数は米国とイランの戦闘終結に向けた暫定合意をうけて主要3指数とも大幅上昇となり、ダウ平均は過去最高値を更新しました。合意文書は既にトランプ米大統領やイランのガリバフ議長によって電子署名されており、草案は近く発表される予定のほか、19日にスイスで正式な調印式が開かれる予定となっています。ただ、ホルムズ海峡の封鎖解除も盛り込まれてはいるものの、通行料をめぐる動きやイランの核開発問題については引き続き今度の動向が注目されます。また、原油価格は大幅に下落し、WTI原油先物は80ドル近辺まで急落していることからこの水準が続くこととなればインフレが緩和する可能性があります。
夜間の日経平均先物は350円高の69,750円で取引を終えており、本日の日本市場も買いが優勢でのスタートが見込まれます。ただ、昨日は3,000円以上の大幅上昇となっており、反動での売りにも注意は必要です。本日は日銀の政策決定会合の結果がお昼ごろに発表され、引け後には療養中の植田総裁にかわって内田副総裁による会見が予定されています。利上げは確実視されているものの今後の利上げ見通しなどについて市場にどのようなメッセージを発信するか注目が集まります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 荒谷 義孝)
