トレンドラインの攻防は上放れで決着
6月10日付のコラム「日経平均はトレンドライン上を維持できるか?」では、「トレンドライン上を維持できるかが上昇トレンド継続のカギを握る」と述べました。また「トレンドライン上を終値で維持するようですと、25日移動平均線上を維持するとともに、5日移動平均線を上回ることが期待され、上昇トレンドの継続が視野に入ります」と指摘しました。
しかし、トレンドライン上の攻防では、下向きの5日移動平均線が上値の抵抗となったほか、6月11日の取引時間中に日経平均が上向きの25日移動平均線を下回る場面がありました。しかし、翌6月12日に窓をあけて上昇すると、それまで下回っていたトレンドラインを一気に上回って始まり、その後もトレンドライン上を維持しました。
休み明けの6月15日には、米国とイランの戦闘終結に向けて合意したことが発表されたこともあり、2026年で2番目の上げ幅を記録するなど一気に過去最高値を更新する結果となりました。さらに、16日の取引時間中には日経平均が7万円をつける場面もみられるなど、上昇トレンドが継続する格好となっています。
このように、トレンドラインの攻防の末に上放れたことから、上昇トレンドが継続する展開となり、史上初となる7万円に乗せるなど歴史的な水準に達しています。
※移動平均線の期間は5日(青線)、25日(赤線)、75日(グレー線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示
トレンドラインを上放れて始まったところが買いのタイミング
では、どこで売買すれば今回の上昇についていくことができたのでしょうか。テクニカル的には、窓をあけて日経平均がトレンドラインを上回って始まったところが買いのタイミングになります。
また、一旦トレンドラインを上回って始まったあと、始値が安値となりました。このタイミングを逃さず、買い注文を入れるのがトレンドラインを上回って始まった場面での買いのタイミングになりますので、覚えておくとよいでしょう。
ただし、モメンタムの水準は低いままで注意が必要
一方、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、株価は高値を更新しているにもかかわらず、モメンタムの水準は低いままとなっており、これまで何度も指摘してきた逆行現象が発生している状態です。
仮にモメンタムが低い水準のままで推移するようですと、どこかで値を保つことができなくなり、反落することも視野に入るため、高値掴みを避けるとともに売り時を逃さないようにする必要がありそうです。
特にモメンタムが低下して、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを下回るようであれば、5日移動平均線を下回り、再び25日移動平均線に接近することが考えられますので注意したいところです。
