春分を前に、少なくともマーケットは益々春らしくなってきました。大規模量的緩和の継続、連日の各企業によるベースアップの実施やROEを高める目標の発表などが相次ぎ、マーケットはまんべんなく買われています。しばらくいい状態が続くでしょう。明日はこのマーケットに更に薪をくべるか、或いはちょっと水を掛けるか、重要な発表があります。全国地価公示の発表です。正確には明日の夕方に概要のみ国土交通省から発表され、新聞発表は明後日の朝刊です。
去年の今頃の発表では、前年比で全国平均が住宅地マイナス0.6%、商業地マイナス0.5%。三大都市圏ではそれぞれプラス0.5%、プラス1.6%でした。その時点で一年前と比べると、ざっくり1~2%改善していました。さて今年の発表はどうなることやら。住宅地も商業地も、全国平均でプラス1%ぐらい行っちゃうでしょうか。そうすると全国的に消費や設備投資が伸びやすくなるでしょうから、春はいよいよ本番になるでしょうね。日経平均2万円ももうすぐそこです。しばらくはいい春を味わいたいですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。