日経平均は昨日の今世紀最高値を超えて、更に値を伸ばしました。今日も今世紀最高値です!めでたいですね♪今日から当社グループのアメリカ・ビジネスの状況を書き始めようと思ったのですが、予定を変えて今日は、株式市場のことを書かせて下さい。

日本の株価が上昇してきたのには企業業績の改善や、企業がROEを意識して株主還元を増やしているなど、様々な原因が考えられますが、最大の理由はやはり日銀による大規模量的緩和ではないでしょうか。コップに水が半分入っていて、そこにウキが浮いている。そこに水を注ぐと当然ウキは上昇する。水が流動性。ウキの高さが株価。お金をいくら注入してもそれだけで物価がすぐに上がる訳ではありませんから、マクロ的に見るとお金は居場所を探して値段が動きやすいもののところに流れていきます。即ち株式と不動産です。ザックリ云うとそんなことが起きていると思います。

もう一つ大切なことは、名目GDPの成長、もしくは名目GDPの成長期待です。長らくデフレの中で、他国に於いて名目GDPが成長し続ける中で、我が国では名目GDPは横ばいもしくは減ってきた訳ですが、それがアベノミクス後、もしくは量的緩和後、増え始めています。2013年4月26日の<株価>というつぶやきに詳しく書いたように、名目GDPとその国の上場企業時価総額和には或る一定の相関があると考えています。自由資本主義経済国の経済活動の中心である上場企業の金額的価値と、その国の創出する付加価値の総和であるGDPにはある一定の関係があって当然でしょう。

日本ではこの比率は、この数十年で見ると、株価低迷期で最低50%、バブル期で140%ぐらいでした。今はこの数字が110%程度にまで回復しています。名目GDPの成長期待からでしょう。因みに米国ではこの数字は今世紀初頭のITバブル崩壊後、100%を挟んで大きくぶれましたが、最近は130%程度まで上がってきています。米国でこの数字の上限は、過去数十年だと150%ちょっとでした。これだけの量的緩和が世界的に行われているので、恐らく過去の経験値よりも、上場企業時価総額和はその国のGDPをより大きく上回っていく余地があるでしょう。
これらの状況と関係は、日本の大規模量的緩和が続くと、米国株よりも上昇余地があることを示唆していると思います。上記の考え方からは、経済規模が成長しない限り、自ずと株価の上昇には限界がある訳ですが、アベノミクスの中で株価や不動産価格が上昇する中で、いずれ資産効果が全国的に発生してきて、経済規模の上昇にも寄与し、それがGDPを成長させ・・・と、まだまだ夢を見るスペースが我が国の株式市場にはあると思うのです。

昨日は雨水。次の節は啓蟄。もっともっとマーケットが良くなっていくことを信じたいと思います。明日は東京でお客様感謝デーを開催します。そして来週月曜日は午後6時より私のオンラインセミナー「ここだけトーク」を実施しますが、そこでは当社サービスのこと、マーケットのことの他に、当社の経営についても質問を受け付けますので、様々な多くの声を聞かせていただければと存じます。良い週末をお過ごし下さい。