私は松井孝典先生の大ファンです。お話を聞いても本を読んでも、とにかく面白い。視点が飛び抜けている。天才中の天才とはこういう方を指すのではないでしょうか。私なんぞが口に出すのも憚られますが、なんでノーベル賞をお持ちでないのか、私には不明です。因みに、集英社新書の「我関わる、ゆえに我あり」は必読の名著だと私は思います。

さて、そんな松井先生のお話をまたちょっと聞ける機会がありました。発言の全てが私には超弩級の波動砲のように痺れさせるのですが、その松井先生が仰った或る言葉が特に頭に突き刺さり残りました。先生は人間の頭という小さなスペースの中で、観察できる宇宙より遙かに大きい想像する宇宙・概念上の宇宙を考えられている訳ですが、ですから人の脳とは凄いキャパシティがある訳ですが、その松井先生が曰く。「僕も1週間考えないと元に戻るのに1~2週間掛かりますよ」!これは天才・羽生善治さんも全く同じ意味のことを書かれています。

私も何度かつぶやきに、「脳はPlastic・可塑性があり、筋肉と同じように使えば発達するし、使わなければ退化する。トレーニングをしないでいきなりスポーツで勝てるとは誰も思わないのに、頭で考えることはいきなり勝負できると思うのは大きな誤解だ」との主旨のことを書いてきましたが、まさにそれが確認されたのです。だから何かトクをする訳ではないのですが、どこか嬉しい瞬間でした。が次の瞬間には、脳をもっと使い、そして使い続けないといけない。ビジネスについてもっともっと没頭し、もっともっと考え続けなければいけない。というプレッシャーと共に、可能性も感じたのでした。松井先生ありがとうございました!