世界のお金の流れが変化しています。原油消費国から産油国へのお金の移動は、1バレル当たり35ドルの時代で年間50兆円と云われていましたから、1バレル140ドルまで高騰した時点では、年間ベースでなんと200兆円ものお金が移動していたことになります。
これがどのくらい大きな数字か。日本の個人金融資産は1500兆円と云われています。アメリカのそれは、その3倍程度。日米併せた金融資産が約6000兆円ですから、世界全体の金融資産はその2倍ちょっとでしょうか。まぁザックリ云って、1京円を或る程度上回る程度でしょう。随分大雑把ですが、その上下50%ずつの範囲にはきっと入っていると思われます。
200兆円と云うのは、1京円の2%です。年間で、毎年、世界の金融資産の2%が、産油国にシフトしていく。これは恐ろしく巨大な流れです。そしてこの巨大なお金の移動の次に、そのお金がどう動くのか。それが注目すべきポイントでしょう。一方で、このようなお金の大移動が起きている原因は、単に「原油の値段が上がった」と云うことではなく、もっと重大な、マクロ的な遠因があると思っています。
そのことについては、また明日にでもつぶやきたいと思います。