何事も勢いが付くと、中々止まらないものです。物理的な運動に関しては慣性モーメントという理論がありますが、脳の活動に関しても慣性はあると思われます。

昨日帰国して、今日から国内で同じ話をしているのですが、日本語で話しているにも拘わらず、その内容は欧米で英語で話したものの完全な和訳になってしまいます。自分で考えたストーリーとはいえ、順番も内容も、ほぼ一字一句同じで和訳した形で自分の口から出てくるのを自分で聞いていて、なんか奇妙な気持ちがします。恐らく最初に日本語でプレゼンを始めていれば、内容も順序も違っていた筈で、要は勢いが付いて止まらないのです。

つぶやきのネタも同様です。先週の月曜日以来、毎日の仕事の話から抜け出せません。これは言い訳のようですが、こちらも中々頭が切り換えられないのです。

このような「慣性に乗る」ことにはいい点と悪い点があると思います。いい点は、その事に関しては著しく効率が上がることで、悪い点は、他の事に目や気持ちが行きわたらなくなり、リスクが上昇するという事です。業務やシステムの集中と分散の構図にも似ています。まぁ今は一時的に効率的にこなさなければいけない課題があるので、慣性に乗っていていいのでしょうが、誤って落とし穴に陥らないように、徐々に体勢を立て直していきたいと思っています。