今週(6月19日~6月25日)の相場動向
相場回顧 BTC(ビットコイン):米ハイテク株調整と金利高で下落、6万ドル割れ
ビットコインは、米ハイテク株の調整や米金利の高止まり、CLARITY法案を巡る失望感が投資家心理を冷やし、軟調に推移した。
6月19日はジューンティーンスの祝日で米国市場が休場となり、ビットコインも新規材料に乏しい中でもみ合った。休場明けには、スペースX[SPCX]の急落を受けてハイテク株全体で調整色が広がり、ビットコインにもリスク資産として売りが波及した。米国とイランの和平合意およびホルムズ海峡再開を受けて原油価格は下落基調となったものの、FOMC(米連邦公開市場委員会)通過後も金融引き締めへの慎重姿勢が残り、米金利の高止まりが上値を圧迫した。
さらに、金利上昇とドル高が意識される中、金は約7ヶ月ぶりに1トロイオンス=4,000ドルを割り込んだ。金利を生まない資産への投資妙味が低下する中、ビットコインも無金利資産として換金売りの対象になった可能性がある。加えて、米CLARITY法案について独立記念日前の成立は難しいとの見方が広がったことも、暗号資産市場のムードを悪化させた。現物ETFからの資金流出や先物市場でのロングポジション清算も下げを加速させ、ビットコインは60,000ドル(約969万円)を割り込んだ。
一方、国内ではSBIグループが、国内初となる信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」の提供を開始したことで話題を呼んだが、ビットコイン相場への影響は限られた。

来週(6月26日~7月2日)の相場予想
BTC(ビットコイン)はAI関連株の調整と米雇用統計次第でさらなる下落に警戒か
来週のビットコインは、AI関連株の調整継続や米雇用統計後の利上げ観測次第ではさらなる下落が警戒される。
まず、スペースXのIPO通過後はAI関連テーマへの過度な資金集中が後退しつつあり、関連株の調整が長引けば、リスク資産全体の投資家心理が悪化し、ビットコインにも売り圧力が及びやすいだろう。一方、AI関連に偏っていた資金が再配分されることで、ビットコインが相対的に底堅く推移する展開も想定される。
その中で注目されるのが、6月米雇用統計である。ウォーシュFRB議長はフォワードガイダンスを縮小する姿勢を示しており、政策見通しが見えにくくなる中で、経済指標に対する市場の反応は大きくなりやすい。雇用者数や賃金の伸びが市場予想を上回れば、利上げ再開への警戒感が強まり、米金利上昇を通じてAI関連株とビットコインの双方に売り圧力が及ぶだろう。反対に、雇用の鈍化が確認されれば、過度なタカ派警戒は和らぐものの、AI株の調整が続く限り、ビットコインの戻りは限定的となる可能性がある。
次に、米イラン情勢にも引き続き注目である。米国とイランは停戦延長やホルムズ海峡の通航再開を含む合意に署名しており、今週はタンカー通航の回復を背景に原油価格が戦争前の水準まで低下した。原油供給不安の後退はインフレ懸念を和らげる材料となるが、イラン革命防衛隊による新航路への警告やイスラエルによるレバノン空爆も報じられている。合意履行や周辺情勢を巡る不透明感は残っており、緊張が再び高まれば原油高とリスク回避を通じてビットコインにも売りが波及する恐れがある。
暗号資産固有の材料としては、保有企業による売却リスクに注意したい。ビットコイン価格の下落が続けば、ストラテジー[MSTR]やメタプラネットなど保有企業の財務負担が意識され、特に中小規模の企業による保有BTC売却が需給悪化への警戒につながる可能性がある。
直近の価格レンジとして、上値はBTC=68,000ドル(約1098万円)、下値はBTC=55,000ドル(約888万円)を意識する。
