今週(6月26日~7月2日)の相場動向

相場回顧 BTC(ビットコイン):米株反発に支えられ底堅く推移も、規制・需給懸念が上値を抑制

ビットコインは、米国株の反発やインフレリスク低下への期待を支えに底堅く推移した一方、ストラテジー[MSTR]の売却可能性や米欧の規制動向を巡る懸念が重石となった。

米国株の利益確定売りが一服し、ハイテク株を中心に反発基調が強まる中、ビットコインも一時はリスク資産買いの流れに追随した。しかし、ストラテジーが新たな財務戦略の中で将来的なBTC売却可能性を示したことが嫌気され、市場では需給悪化への警戒感が浮上した。米CLARITY法案の成立に対する悲観的な見方が広がったことも重石となり、BTCは一時58,000ドル(約933万円)台まで下落した。

その後は、米イラン情勢を巡る楽観ムードから原油価格が下落し、米国株が高値圏で推移したことが支えとなった。大手金融機関を含む140社が参加するステーブルコインOUSDへの関心も暗号資産市場の下支え材料となり、さらにウォーシュFRB(米連邦準備制度理事会)議長がインフレリスクの低下に言及したことで、金利上昇への警戒が和らぎ、BTC=60,000ドル(約966万円)台を回復した。

しかし、7月1日の米イラン間接協議で目立った進展がみられなかったことや、米雇用統計、独立記念日を前にハイテク株で再び利益確定売りが強まったことから、上値追いには慎重な動きが広がった。また、EUの暗号資産規制MiCAの全面施行を受けて、バイナンスを中心に一部業者の欧州事業継続に不透明感が生じたことも、規制リスクとして意識された。

来週(7月3日~7月9日)の相場予想

BTC(ビットコイン)はFOMC議事要旨とAI株調整リスクを警戒する展開か

来週のビットコインは、米利上げ観測とAI関連株の調整リスクが重石となる一方、原油安によるインフレ懸念の後退が下値を支える展開が予想される。

まず、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨の内容に注目である。6月会合では政策金利が据え置かれたものの、政策委員内でタカ派的な議論が確認されれば、米金利上昇とドル高を通じてビットコインの売り圧力が強まりやすい。

また、オープンAIがIPOを2027年まで延期する可能性が報じられたことで、AI関連企業の高いバリュエーションに対する警戒感が再び意識されている。アンソロピックにも同様の見方が広がれば、AI・半導体株に偏っていた資金が巻き戻され、リスク資産全般の調整を通じてビットコインにも下押し圧力が及ぶ可能性がある。

一方で、米イラン情勢については協議進展への期待から原油価格が下落しており、インフレ再加速への警戒感はやや後退している。地政学リスクが落ち着き、原油安が続けば、米金利上昇圧力の緩和を通じて暗号資産市場の下支え要因となるだろう。もっとも、協議の不透明感は残っており、両国の対立が再燃すれば、原油高とリスクオフが同時に進む可能性がある。

暗号資産市場では、ストラテジーを巡るBTC売却懸念がくすぶるなか、追加購入の再開が確認されれば、需給懸念の後退を通じて相場の下支え要因となるだろう。

直近の価格レンジとして、上値はBTC=68,000ドル(約1094万円)、下値はBTC=58,000ドル(約933万円)を意識する。