【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 54,349.12  △263.24 (8/5)
NASDAQ: 26,363.44  ▼221.55 (8/5)

1.概況

5日の米国市場では、ダウ平均が上昇した一方、S&P500種株価指数やナスダック総合株価指数は下落しました。米国とイランの交渉が進展するとの観測からWTI原油先物価格が1バレル75ドル台前半まで下落し、市場心理の改善につながりました。また、好調な企業決算も好材料視されました。ただ、一部のハイテク関連銘柄の軟調な株価推移が相場の上値を抑制する要因となりました。

ダウ平均は54,266ドルで寄り付いた後、買いが先行し、取引前半にこの日の高値となる54,744ドルを付けました。その後は上げ幅を削られる流れとなったものの、結局、前日比263ドル高の54,349ドルで取引を終えました。ダウ平均は終値ベースの最高値となりました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は221ポイント安の26,363ポイント、S&P500種株価指数は12ポイント安の7,723ポイントでともに下落しました。

2.経済指標等

7月の米ADP非農業部門雇用者数は前月比4万4000人増と前月(9万5000人増)を下回りました。一方、7月の米ISM非製造業景況指数は54.1と前月(54.0)から改善しました。

3.業種別動向

5日の米国市場でS&P500の業種別株価指数は6業種が上昇、5業種が下落となりました。上昇した業種は、素材が1.5%高、ヘルスケアは1.3%高、金融が0.3%高と続きました。一方、コミュニケーション・サービスは2.4%安、エネルギーが2.0%安、公益事業は1.0%安と下落しました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中21銘柄が上昇しました。4日に発表された2026年4-6月期決算で市場予想を上回る売上高および一株当たり利益(EPS)を発表したアムジェン[AMGN]が4.6%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。続いて、ウォルト・ディズニー[DIS]が3.7高となりました。「トイ・ストーリー5」や「プラダを着た悪魔2」の好調な興行成績が好材料視されました。また、エヌビディア[NVDA]が3.4%高と堅調でした。スペースX[SPCX]を率いるイーロン・マスクCEOが、人工知能(AI)のインフラ構築に同社製品だけを使う考えを示したと報じられ、手掛かりとされました。一方、9銘柄が下落し、アルファベット[GOOGL]が4.0%安、シェブロン[CVX]は2.1%安、アマゾン・ドットコム[AMZN]が1.7%安と下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、創薬と薬剤開発のリサーチツールおよびサポートサービスを提供するチャールス・リバー・ラボラトリーズ[CRL]が11.4%高となりました。5日に発表した2026年4-6月期決算で売上高とEPSが市場予想を上振れました。一方、ライドシェア大手のウーバー・テクノロジーズ[UBER]は5.3%安となりました。公表した四半期決算で、今四半期のEPS見通しの中央値が市場予想をわずかに下回ったことを材料視する向きがありました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日とほぼ変わらずの4.61%となりました。6日朝のドル円は157円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

足元、イランとオマーンがホルムズ海峡における航行案について合意したと報じられるなど中東情勢を巡る緊張は緩和しており、投資家心理の支えとして期待されます。ただ、ここ最近のハイテク関連株の急反発の反動も想定されるところで、目先の株式市場は決算動向をにらみつつ落ち着きどころを探る展開となりそうです。

(マネックス証券 シニアアナリスト 齊藤 聡)