市場変化とビットコインの相対的な底堅さ
・米国とイスラエルのイランへの攻撃以降の比較では、ナスダック総合指数と金価格が下落する一方、BTC/USDは開戦直後の上昇、その後の反落を経ても、概ね横ばい~やや堅調を維持している。
・BTC現物ETFの資金フローが開戦後に流入超へ傾き、伝統的市場からの資金がビットコインへ戻り始めている兆しがある。
・株式と金の相場が崩れる中で投資家が新たな受け皿を模索し、相対的にビットコインへ資金が向かう構図が生じている。
底堅さを支える需要要因(流動性・代替性・制裁回避)
・24時間365日どこでも取引できるビットコインの高い流動性が、週末・祝日のヘッドラインやトランプ米大統領の突発発言などに即応する手段として評価されている。
・中東などで銀行システムや自国通貨への不安が強まる中、ビットコインが資産保全と越境送金の代替として選好され、現地取引所からの資金移動も観測されている。
・経済制裁の迂回手段として暗号資産が用いられる事例があり、SWIFTなど既存ネットワークを回避する送金需要が価格の下支えに寄与している。
今後の注目材料とリスク(マクロ・規制・地政学)
・原油高が続けば米インフレ再燃への警戒が強まり、利上げ観測の台頭を通じてリスク資産全般に逆風となり、ビットコインも下押しされる可能性がある。
・4月10日発表予定の米3月CPIは米国とイスラエルのイランへの攻撃後の期間が含まれるCPIの発表のため、予想より上振れるのであれば、リスクオフが強まりやすいだろう。
・SEC(米国証券取引委員会)とCFTC(米国商品先物取引委員会)が暗号資産の5分類(デジタルコモディティ、デジタルコレクティブル、デジタルツール、ステーブルコイン、デジタル証券)を公表した。多くの暗号資産を証券外に位置付ける方向性が示されたことは機関参入の土台になりうる。一方で、「クラリティ法案」の行方とイラン情勢の停戦か長期化かが最大の不確定要因である。
