開いててよかった。

このキャッチコピーを知る世代ですが、小売店の24時間営業は当時画期的でした。我が故郷、福島県の郡山市が24時間取引営業スタートだったようです。夜中開いているのが嬉しくて別段用もないのにコンビニに寄るのがデフォルトの生活スタイルとなり、寒い日はおでんに肉まんを、暑い夜にはよくアイスを買ったものでした。

今や24時間営業の利便性を当たり前のように享受していますが、この当たり前を持続可能にするのは、外国人労働者。日本の人口動態の変遷とともにコンビニの姿もずいぶん変わりましたね。

セブン&アイ・ホールディングス元会長兼CEOで名誉顧問の鈴木敏文氏が、心不全のため死去されました。小売りの王様と呼ばれた鈴木氏ですが、コンビニはもはや小売業というより生活インフラです。公共料金の支払い、銀行ATMでキャッシュの引き出し、宅配に切手や観劇チケット販売、そのサービスは多様ですが、よほどのことがなければ銀行に行くこともなくなりましたし、なんならセブンのコーヒーは某チェーン店より美味しい、とカフェに行く回数が減ったという方も少なくないでしょう。

鈴木氏はアメリカからコンビニエンスストアという業態を持ち込んだだけでなく、これを日本仕様に昇華させたことにあると思います。具材豊富なおにぎり、旬のフルーツを取り込んだ季節限定のスイーツなど、今やインバウンドの外国人の観光目的地にコンビニが挙げられるほどになりました。常に時代に挑み続けた生涯に深い敬意を表するとともに、安らかなご永眠を心よりお祈りいたします。