決算の「着地」と「ガイダンス」を軸にした相場観(期待と答え合わせ)

・2026年3月期の着地は総じて良好で、事前予想比で良い決算の企業が多かった。

・2027年3月期の会社計画(ガイダンス)は保守的で、物価上昇や原材料価格・部品コストの高騰、地政学リスクなどを背景に慎重な前提が多い。

・相場を見る枠組みとして、先行指標となる「利益の期待」(業績予想の修正動向)と、実績で検証する「答え合わせ」(予想に対する決算の上振れ・下振れ)の2本立てで捉える。

期待を測るリビジョンインデックスとリビジョンウォッチの示唆

・リビジョンインデックスは、上方修正銘柄数から下方修正銘柄数を差し引き、修正があった全銘柄数で割った指標で、プラス圏は業績モメンタムが良好で株価の下支え要因となる。

・直近はプラス圏を維持する一方で低下傾向が出ており、上方修正の勢いが鈍化している。過去には同指標の上向き局面で日経平均が強含む場面が多い。

・将来の方向性を読むために用いる「リビジョンウォッチ」(横軸=水準、縦軸=変化)では、足元は水準プラス・変化マイナスの領域に位置し、右上への再上昇が望ましい局面にある。春先はAI・半導体関連の好材料で持ち直したが、直近はやや弱含みに転じている。

答え合わせを測るアーニング・サプライズ指数の位置づけと現状

・アーニング・サプライズ(利益の答え合わせ)指数は、予想比で上振れ着地(ポジティブサプライズ)した銘柄数から下振れ着地(ネガティブサプライズ)した銘柄数を差し引いて集計する指標である。

・アーニング・サプライズ指数は決算後に判明する「事後の指標」だが、予想に対する着地の良否は経営環境の実態を反映し、先行する業績モメンタムの地合いを読む材料として機能する。

・直近の同指数はプラス圏で上向き基調にあり、企業側の保守的ガイダンスを上回る実績が増えている。これは先行きの業績モメンタムを下支えしやすいシグナルである。