先週末23日には日銀金融政策決定会合が開かれ、政策金利は0.75%に据え置かれました。市場予想に沿った内容で、大きなサプライズがなかったものの会見前後でドル円が大きく動き、また週末にかけて円の急騰も見られました。一部には米財務省の指示でFRBがレートチェックをしたレートチェックがあったとの報道もあり、26日朝時点では154円台後半と前週比で円高に推移しています。

円の急騰を受けて、週明けの日本市場は輸出関連銘柄への売りが予見されます。そこで今回は、為替影響を受けやすいとされる「海外売上高比率」の高い大型株をピックアップします。対象はTOPIX500指数を構成する銘柄で、同指数は時価総額・流動性が高いとされる500銘柄で構成されています。

リストを見ると、半導体や電子部品など、海外向けに販売している背景もあって電気機器セクターの銘柄が多いことがわかります。円急騰局面では、これらの海外売上高比率の高い銘柄の売りが想起されますが、過去5年のドル円の変動との相関係数※をみるとほとんどの銘柄が0に近い値であり、日次のドル円の変動とは概ね相関がないと言えます。

一般的に自動車や商社、エネルギー株などが円高局面で不利とされていますが、海外売上高比率の電気機器セクターは、為替を材料とした騰落は限定的と考えられます。とは言え、日々の騰落率に対する相関はないと評価できても、業績の下押し要因であることは間違いありません。企業サイドも、為替はアンコトローラブルなため、想定為替レートは保守的に定められる傾向があります。輸出関連銘柄における投資判断の参考としては、中長期的に円高へのシフトが見込まれるか、保守的とされる想定為替レートを上回る円高が見込まれるかがポイントとなるでしょう。

※相関係数とは、2つのデータ(ここでは各銘柄の株価とドル円の日次変動率)間の線形な関連性の強さと向きを示すもので、-1から+1の範囲の数値で表されます。1に近ければ正の相関(一方が上昇するれば、もう一方も上昇)となり、-1に近ければ負の相関、0に近い場合(±0.2程度の範囲)は無相関となります。今回の試算では、円安時(例1ドル150円→1ドル160円)に株価が上昇した銘柄の数値がプラス、円高時(例1ドル150円→1ドル140円)に株価が上昇した銘柄がマイナスとなります。

【日本】海外売上高比率の高い大型株の為替影響はこちらからチェック