【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 48,362.68  △227.79 (12/22)
NASDAQ: 23,428.83  △121.21 (12/22)

1.概況

米国市場は主要3指数が揃って続伸しました。半導体関連銘柄など、ハイテク株を中心に買いが継続し、堅調な推移となりました。一方で、高値圏での推移に伴う警戒感もあり、上値では利益確定の売りも見られました。

ダウ平均は76ドル高の48,211ドルと小幅高で取引を開始しました。序盤は方向感に欠ける展開となりましたが、徐々に上げ幅を拡大し、中盤には322ドル高の48,457ドルをつけ、本日の高値を更新しました。その後は利益確定の売りから上げ幅を縮小したものの、底堅く推移し、最終的には227ドル高の48,362ドルと3日続伸して取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は121ポイント高の23,428ポイント、S&P500株価指数は43ポイント高の6,878ポイントと、ともに3日続伸して取引を終えました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち10業種が上昇しました。素材が1.4%高、金融が1.3%高、資本財・サービスとエネルギーが1.1%高となりました。一方で生活必需品のみ0.4%安となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中20銘柄が上昇しました。メルク[MRK]が3.6%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]が1.9%高、セールスフォース[CRM]が1.8%高、エヌビディア[NVDA]が1.5%高となりました。エヌビディアについては、2026年2月中旬までにAI半導体を中国顧客向けに出荷する予定と報じられたことが材料視されました。一方、ナイキ[NKE]が2.5%安で5日連続下落したほか、ハネウェル・インターナショナル[HON]やスリーエム[MMM]などが1%台の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、ワーナーブラザース・ディスカバリー・インク[WBD]が3.5%高となりました。同社への買収提案が取り沙汰されているパラマウント・スカイダンス[PSKY]が、オラクル[ORCL]創業者のラリー・エリソン氏から約404億ドルの株式融資を受けるとの報道が買い材料となりました。また、宇宙関連のロケット・ラボ[RKLB]は、米宇宙開発庁との新規契約が報じられたことで10.0%高と急騰しました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.02%高い4.16%となりました。23日朝のドル円は157円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は主要3指数が揃って3日続伸し、特に半導体関連銘柄に資金が回帰している印象です。この米国株高の流れは日本市場にとって追い風となりますが、昨日、日経平均が1.8%の大幅高を演じた反動から、寄り付きは利益確定売りが先行する展開が見込まれます。また本日は、テラテクノロジー(483A)が東証スタンダード市場へ新規上場する予定であり、新興市場の物色意欲を探る上でその初値形成が注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)