12月利上げが意識されるも、円安・米ドル高トレンドに変化なし

米ドル/円相場の11月までの月足ローソク足は3ヶ月連続の陽線となり、2025年1月の高値(1ドル=158.87円)に迫る動きとなりました。一方、12月に入って早々、植田日銀総裁の講演を受けて12月中の利上げが急速に意識され、円高・米ドル安に振れる場面がありました。

【図表1】米ドル/円 月足チャート
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年12月2日時点)

ただ、日足ベースでみる限りでは、25日線あたりでの米ドルの買い戻し、円高一服になっていて、10月以降の円安・米ドル高のトレンドには大きな変化はないと言えるでしょう。これで、12月利上げが実施されても織り込み済みの反応になる可能性が高くなりましたが、植田総裁の記者会見を通じて先行きのスタンスを見極める流れになりそうです。

【図表2】米ドル/円 日足チャート(移動平均線 緑色:25日)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年12月2日時点)

月初は下げる株式市場、ビットコイン/円の動きに留意

株式市場も6月以降、月初は下げるというクセが続いているようで、12月初日も日経平均は950円安の4万9303円で終えました。月初のリバランスの売りに加え、利上げ観測、ビットコインの下落など逆風となりうる材料が重なったことが要因とみられます(図表3)。ビットコイン/円(BTC/JPY)の動きをみると、現時点では2025年3~4月の安値を切り上げる状態を保っていますが、下回ってくるようだと金融市場に多少の影響を与えうる点には留意が必要です。

【図表3】日経平均 日足チャート
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年12月2日時点)

NT倍率は大幅に低下、再拡大が日経平均上昇継続のカギ

日経平均をTOPIXで割ったNT倍率は15倍を割り込む水準まで低下しています。10月31日には15.7倍まで拡大する局面があり、短期間でかなり大胆に低下してきたことがわかります。NT倍率の低下は、11月相場で下落したソフトバンクグループ(9984)やアドバンテスト(6857)などAI関連株が大きく下落し、日経平均を押し下げたことが要因です。つまり、再びこれらに騰勢が生じるかが、日経平均の史上最高値に向けた上昇継続のカギとなります。

足元は国内金利の上昇を背景にメガバンク中心に銀行の強さが目立ちます。配当金の支払い時期にもあたるため、グロースからバリューへ移行との見方もありますが、銀行以外のバリュー業種には思ったほど広がりはみられません。

一方、NT倍率は2024年前半の高値のフシあたりまで低下したことで、どちらかというと再び拡大局面に移行することが予想されます。相場はバリューへ移行というよりも、AI関連を中心としたグロースのリバウンドが優位になってくるでしょう。