【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 46,590.24  ▼557.24 (11/17)
NASDAQ: 22,708.08  ▼192.51 (11/17)

1.概況

米国市場は主要3指数が揃って下落しました。前日に続き、FRB(米連邦準備制度理事会)高官の追加利下げに慎重な発言が投資家心理の重荷となったほか、19日(水)のエヌビディア[NVDA]の決算発表を前に、ハイテク株には持ち高調整の売りが出たことが指数を押し下げました。

ダウ平均は79ドル安の47,068ドルと続落して取引を開始しました。序盤は前日終値付近で一進一退での推移となるも、中ごろから下げ幅を拡大しました。終盤にかけて一時、717ドル安の46,430ドルをつけ、最終的には557ドル安の46,590ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は192ポイント安の22,708ポイントで反落しました。S&P500株価指数は61ポイント安の6,672ポイントで3日続落しました。

2.経済指標等

11月のニューヨーク連銀製造業景気指数は、市場予想の6.0を大幅に上回る18.7となりました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち2業種が上昇しました。コミュニケーション・サービスが1.1%高となり、公益事業が0.8%高となりました。一方で、9業種が下落し、中でも金融とエネルギーが1.9%下落したほか、素材や情報技術、資本財・サービスが1%台の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中3銘柄が上昇しました。ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]が1.9%高となり構成銘柄中の上昇率トップとなりました。また、アムジェン[AMGN]が1.5%高、前日に下げていたウォルマート[WMT]が0.5%高で反発しました。一方で、27銘柄が下落しアメリカン・エキスプレス[AXP]が4.5%安、アイビーエム[IBM]とセールスフォース[CRM]が2%台後半の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ[BRK.B]による株式取得が報じられたアルファベット[GOOGL]が3.1%高となったほか、デル・テクノロジーズ[DELL]は、メモリチップ価格の高騰により利益率が悪化する可能性をアナリストが指摘し、これが嫌気され8.5%安となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.01%低い4.14%となりました。18日朝のドル円は155円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

前日の米国市場が下落した流れを引き継ぎ、日本市場も売りが優勢でのスタートが見込まれます。節目の5万円を割り込む推移が予想されますが、下値で踏みとどまれるかが焦点でしょう。本日の材料には、10月の訪日外個人客数の発表が予定されているほか、大引け後に高市首相と植田日銀総裁の会談が予定されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)