東京市場まとめ
1.概況
日経平均は580円高の50,792円で大幅反発して寄付きました。5日の米国市場では10月のADP雇用統計が発表され、底堅い雇用の伸びが示されたことで労働市場の悪化が避けられるとの見方から主要3指数が揃って反発しました。日経平均は寄り付き直後の9時5分に1,036円高で本日の高値51,248円をつけました。その後は伸び悩み、徐々に上げ幅を縮小した日経平均は556円高の50,768円で前引けとなりました。
後場は節目の51,000円付近で小動きとなりました。上値が重いまま小動きで推移し、最終的に671円高の50,883円で取引を終えました。
新興市場では東証グロース250指数が3日続落し、0.8%安となりました。
2.個別銘柄等
ファーストリテイリング(9983)は一時2.1%高の57,330円をつけ、株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。5日に発表した「ユニクロ」の10月の国内既存店(直営店・電子商取引含む)売上高は前年同月比25.1%増と、冬物商品の販売が好調で、2ヶ月ぶりの増加となり、これを好感する買いが入りました。
荏原製作所(6361)は一時10.6%高の4,513円をつけ、株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。日本経済新聞が6日、米国のアクティビストであるサード・ポイントが同社の株式を保有していることが明らかになったと報じ、アクティビストによる更なる買い増しや経営改革などの要求が出るとの思惑から、買いが入りました。
バンダイナムコホールディングス(7832)は7.4%安の4,472円をつけ、4日ぶりとなる大幅安となりました。6日、2026年3月期(今期)の当期純利益が従来予想から200億円上方修正となる前期比7.2%減の1,200億円になる見通しを示すも、市場予想を下回ったことが嫌気され売りが出ました。
IHI(7013)は1.1%高の3,185円をつけ、続伸となりました。6日、13時に2026年3月期通期の当期純利益が従来予想から50億円上方修正となる前期比10.9%増の1,250億円になる見通しと発表し、決算発表後は売り買いが交錯し、方向感に欠ける展開となるも、終盤にかけて買いが優勢となりました。
コンテンツ配信のnote(5243)はストップ高水準となる23.0%高の1,600円をつけ、大幅続伸となりました。5日、韓国ネット大手のネイバーと資本提携すると発表し、これによる将来的な収益拡大期待から、買いが殺到しました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は1.3%高で反発となりました。明日の材料には、国内の主力銘柄の決算発表がメインにあげられます。
本日の大引け後にはリクルートホールディングス(6098)、花王(4452)、太陽誘電(6976)が予定されているほか、明日の取引時間中は本田技研工業(7267)、三菱重工業(7011)、マツダ(7261)の決算発表が予定されています。
また、米国ではニューヨーク連銀総裁の講演など、FOMCメンバーに発言の場があり、政策金利に関連する発言に注目が集まります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
