【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 47,544.59  △337.47 (10/27)
NASDAQ: 23,637.46  △432.59 (10/27)

1.概況

前日の米国市場は、連日で主要3指数が最高値を更新しました。米中の貿易摩擦が緩和方向に向かうとの期待感が、ハイテク株を中心とする主力株への買いにつながりました。また、FRB(米連邦準備制度理事会)による追加利下げ観測も株式市場を支えました。

ダウ平均は、205ドル高の47,412ドルで取引を開始し、序盤は荒い値動きとなるも、中ごろからは47,380ドルから47,480ドル程度の小幅なレンジでの推移となりました。終盤にかけて上げ幅を拡大したダウ平均は、最終的に337ドル高の47,544ドルで3日続伸し、連日で最高値を更新しました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は432ポイント高の23,637ポイント、S&P500株価指数も83ポイント高の6,875ポイントでそれぞれ3日続伸、ともに最高値を更新しています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち9業種が上昇しました。コミュニケーション・サービスと情報技術が2%台の上昇となったほか、一般消費財・サービスが1.5%高となりました。一方で、生活必需品と素材の2業種が1%未満の小幅安でした。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中21銘柄が上昇しました。エヌビディア[NVDA]が2.8%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。またアップル[AAPL]も2%台の上昇となったほか、計8銘柄が1%台の上昇となりました。一方で9銘柄が売られ、ウォルマート[WMT]が1.6%安で下落率トップとなりました。ナイキ[NKE]やハネウェル・インターナショナル[HON]など8銘柄が1%未満の下落で取引を終えました。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体のクアルコム[QCOM]が、同業のエヌビディアに対抗する次世代AIデータセンターチップを2027年に投入すると発表したことが好感され、11.1%高となりました。またパランティア・テクノロジーズ[PLTR]は、防衛支出を拡大しているポーランド国防相とデータ分析を巡る意向書署名の可能性が報じられたことで、2.5%高となりました。一方で、著名投資家でウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ[BRK.B]は同氏の退任などを理由にアナリストが投資判断を引き下げたことが嫌気され0.8%安となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.02%低い3.98%となりました。ドル円は152円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

前日の米国市場は主要3指数が連日で最高値を更新しました。本日の日本市場は米国株高につられ、底堅い動きが予想されますが、昨日の日経平均が2.5%高と急騰していることもあり、利益確定の売りも出やすい環境であると考えられます。日米の中銀会合や主要銘柄の決算発表も控え、様子見ムードとなり上値は重くなる可能性があるでしょう。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)