【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 46,358.42  ▼243.36 (10/9)
NASDAQ: 23,024.63  ▼18.75 (10/9)

1.概況

前日の米国市場は主要3指数が揃って下落しました。ハイテク株を中心に好調な推移が続いていたため、株式相場の過熱感が意識され、主力株に利益確定の売りが出ました。

ダウ平均は、20ドル高の46,622ドルと小幅高で取引を開始しました。朝高後は下落に転じ、その後は軟調な展開となりました。一時、330ドルの下落となったダウ平均は最終的に243ドル安の46,358ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は18ポイント安の23,024ポイントをつけ反落となりました。S&P500株価指数も18ポイント安の6,735ポイントと同様に反落となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち生活必需品の1業種のみが上昇しました。一方で10業種が下落し、素材が1.5%安でセクターの下落率トップとなりました。そのほか、資本財・サービスとエネルギーが1%台の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中10銘柄が上昇しました。セールスフォース[CRM]が2%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。エヌビディア[NVDA]が1.8%高となったほか、アマゾン・ドットコム[AMZN]とメルク[MRK]も1%台の上昇となりました。一方で20銘柄が下落し、ボーイング[BA]が4.1%安となりました。トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]など3銘柄が2%以上の下落となり、8銘柄が1%台の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、テスラ[TSLA]は米運輸省高速道路交通安全局が、同社の運転支援システムを搭載した車両の安全性を巡る予備調査を始めたと伝わり、0.7%安となりました。第3四半期決算を発表したペプシコ[PEP]は、値上げにより増収となったほか、コア1株利益が市場予想を上回ったことで4.2%高となりました。同じく決算発表をしたデルタ航空[DAL]は売上・利益ともに市場予想を上回り4.3%高となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日比0.02%高い4.14%となりました。10日朝のドル円は153円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

前日の米国市場は主要3指数が揃って下落しました。これを受けて、日本市場は売られてのスタートが予想されます。ドル円が153円台の円安水準は、輸出関連銘柄の支えになると考えられますが、昨日も845円(1.8%)高と上昇しており、この点もいったんの利益確定売りが出やすいものと考えられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)