日経平均4万円の大台回復に期待

米国株市場でダウ平均とS&P500がそろって最高値を更新した。日経平均先物は夜間取引(祝日取引を含む)で上昇し、祝日前11日の清算値と比べ540円高い4万0150円で終えた。週明けの日経平均は4万円の大台回復で始まるだろう。

そのきっかけとなりそうな材料として、経済指標を確認すると、国内では、15日に鉱工業生産(確報値)、16日に機械受注、17日に貿易収支、18日に消費者物価指数などが発表される。消費者物価指数については、今回は9月分。来月発表の10月分で下半期の価格改定が反映されるので、今回の指標の重要性は低いため、あまり材料視されないだろう。

海外ではまず米国で15日にNY連銀製造業景気指数、17日に小売売上高、フィラデルフィア連銀景況指数、週次新規失業保険申請件数、鉱工業生産指数、18日に住宅着工件数などが発表される。このうち注目は小売売上高だ。

9月の小売売上高は前月比+0.3%と、8月実績の前月比0.1%から伸びが加速する見込み。予想通りなら米国景気の強さが好感され、米国株高・ドル高となり日本株の追い風になるだろう。

そのほかではECB理事会、中国の7-9月期GDPも注目したい。

米企業決算発表は好材料 日経平均の押上要因はエヌビディアの再高値更新か

先週末の米国株の最高値更新は好調な企業業績を反映したものだ。今週、主要企業の決算発表が本格化してくる。15日にユナイテッドヘルス(UNH)、バンク・オブ・アメリカ(BAC)、ゴールドマンサックス(GS)、ジョンソン&ジョンソン(JNJ)、シティグループ(C)、16日にモルガン・スタンレー(MS)、アルコア(AA)、 17日にブラックストーン(BX)、ネットフリックス(NFLX)、18日にアメックス(AXP)、プロクター&ギャンブル(PG)などが予定されている。

米国企業以外では半導体のオランダのASMLホールディング(ASML)が16日、台湾のTSMC(TSM)が17日にそれぞれ7~9月決算を発表する。こちらも大きな材料だ。 特にエヌビディア(NVDA)が6月につけた最高値に迫る上昇を見せており、これらの上昇に連れ高してエヌビディアが再び高値更新となれば日本の半導体関連株も一段高となろう。むろん、日経平均の押上要因となる。

予想レンジは3万8500円~4万500円とする。