【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 42,208.22  △83.57 (9/24)
NASDAQ: 18,074.52  △100.25 (9/24)

1.概況

米国市場は米利下げ期待や中国の景気刺激策が支えとなり続伸となりました。110ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に156ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むと午後には67ドル安まで下落する場面もありました。しかし、下げ渋ると引けにかけて持ち直し結局83ドル高の42,208ドルで取引を終え、4日連続で史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も14ポイント高の5,732ポイントとなり、前日に続いて史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は100ポイント高の18,074ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は98.7と前月から低下し市場予想も下回りました。7月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数の20都市圏住宅価格指数は前年同月比5.9%上昇し市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や公益事業、生活必需品などの6業種が下げ、金融は1%近く下落しました。一方で素材や情報技術、一般消費財・サービスなどの5業種が上げ、素材は1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では、中国当局が預金準備率や既存の住宅ローン金利の引き下げなどの景気刺激策を打ち出したことを受けてキャタピラー[CAT]が4%近く上げたほか、ダウ[DOW]も2%を超える上昇となりました。セールスフォース[CRM]も投資判断の引き上げを受けて2%以上上げ、ホーム・デポ[HD]も2%を上回る上昇となっています。一方で米司法省が米デビットカード市場での競争を阻害したとして提訴したビザ[V]が5%を超える下落となり、アムジェン[AMGN]とマイクロソフト[MSFT]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、アナリストが人工知能(AI)向け新製品「ブラックウェル」への強気な見方などを示したエヌビディア[NVDA]が4%近く上げています。また、中国当局が景気刺激策を発表したことを受けて中国株の米預託証券(ADR)が高く、アリババ・グループ[BABA]が8%近く上昇し、JDドットコム[JD]も14%近く上げました。さらに銅やアルミニウムなどの先物価格の上昇を受けて、鉱山のフリーポート・マクモラン[FCX]が8%近く上げ、非鉄のアルコア[AA]も7%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い3.73%となりました。ドル円は円高に振れ143円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が上昇となった一方で、ドル円が円高となるなど、強弱材料が入り混じる格好となっていることから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)