【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 41,240.52  △65.44 (8/26)
NASDAQ: 17,725.77  ▼152.03 (8/26)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は9月の利下げ観測を支えに続伸となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は半導体株を中心にハイテク株に売りが出たことで反落となりました。25ドル高でスタートしたダウ平均は244ドル高まで上昇した後伸び悩むと午後に入りマイナスに転じました。しかし、34ドル安で下げ渋ると持ち直し結局65ドル高の41,240ドルで取引を終え、7月17日に付けた史上最高値(41,198ドル)を更新しています。一方でS&P500株価指数が17ポイント安の5,616ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も152ポイント安の17,725ポイントとなっています。

2.経済指標等

7月の米耐久財受注額は前月比9.9%増となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や一般消費財・サービス、資本財・サービスなどの6業種が下げ、情報技術は1%以上下落しました。一方でエネルギーや生活必需品、公益事業などの5業種が上げ、エネルギーは1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では、スリーエム[MMM]とコカコーラ[KO]、ウォルト・ディズニー[DIS]、アメリカン・エキスプレス[AXP]が1%以上上げ、IBM[IBM]とダウ[DOW]も1%近く上げました。一方でインテル[INTC]が2%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体関連株の下げが目立ち、半導体株ではブロードコム[AVGO]が4%余り下落し、マイクロン・テクノロジー[MU]も目標株価の引き下げを受けて4%近く下げました。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も3%以上下落し、エヌビディア[NVDA]とクアルコム[QCOM]、ウエスタン・デジタル[WDC]も2%上回る下落となりました。半導体製造装置株ではアプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]が3%以上下げ、KLA[KLAC]も2%を超える下落となりました。また、英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]も5%近く下げています。主力ハイテク株ではテスラ[TSLA]が3%を上回る下落となりました。カナダ政府が中国製の電気自動車(EV)に100%の関税を課すと発表したことで、テスラの中国製EVの生産・販売への影響を懸念した売りが出ました。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い3.81%となりました。ドル円は144円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米ハイテク株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の38,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)