【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,357.01  ▼140.53 (8/12)
NASDAQ: 16,780.61  △35.31 (8/12)

1.概況

先週末の米国市場は買い直しの動きが続き続伸となりました。38ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に216ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に持ち直すと昼過ぎには182ドル高まで上昇しました。その後伸び悩むと小幅にマイナスとなる場面もありましたが、引けにかけて買いが優勢になると結局51ドル高の39,497ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数が24ポイント高の5,344ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も85ポイント高の16,745ポイントとなっています。

昨日の米国市場は今週に重要な経済指標の発表を控え様子見となるなか小幅に高安まちまちとなりました。58ドル高でスタートしたダウ平均は直後に89ドル高まで上昇した後マイナスに転じると245ドル安まで下落しましたが、下げ渋ると持ち直し朝方には再び小幅にプラスとなる場面もありました。しかし、上値は重く直ぐにマイナスに転じると引けまで軟調に推移し結局140ドル安の39,357ドルで取引を終え3日ぶりに反落となりました。一方でS&P500株価指数が0.2ポイント高の5,344ポイントと3日続伸となったほか、ナスダック総合株価指数も35ポイント高の16,780ポイントとこちらも3日続伸となっています。

2.経済指標等

昨日に発表となった7月の米財政収支は2437億ドルの赤字となりました。

3.業種別動向

先週末の業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスや情報技術、不動産、ヘルスケアなどの10業種が上げ、コミュニケーション・サービスは1%近く上昇しました。一方で素材が小幅に下げています。

昨日の業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産やコミュニケーション・サービス、生活必需品、資本財・サービスなどの8業種が下げました。一方で情報技術とエネルギー、公益事業の3業種が上げ、情報技術は1%近く上昇しています。

4.個別銘柄動向

先週末の米国市場でダウ平均構成銘柄は19銘柄が上げました。そのなかでもアメリカン・エキスプレス[AXP]が2%近く上昇したほか、アップル[AAPL]とセールスフォース[CRM]も1%以上上げました。一方で11銘柄が下げ、インテル[INTC]が4%近く下落し、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]とマクドナルド[MCD]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、旅行予約サイトのエクスペディア[EXPE]が2024年4-6月期決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことから12%上昇しました。

昨日の米国市場でダウ平均構成銘柄は21銘柄が下げました。そのなかでもボーイング[BA]とプロクター・アンド・ギャンブル[PG]が2%を超える下落となったほか、インテル[INTC]とシスコシステムズ[CSCO]、トラベラーズ[TRV]、IBM[IBM]も1%以上下げました。一方で9銘柄が上げ、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]とウォルマート[WMT]が1%以上上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株の一角が高くエヌビディア[NVDA]が4%余り上昇し、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も2%近く上げました。マイクロン・テクノロジー[MU]とウエスタン・デジタル[WDC]も1%以上上げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.05%低い3.94%となりました。昨日の長期金利は0.04%低い3.90%となりました。ドル円は147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場はナスダック総合株価指数が続伸となったことで上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の35,500円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)