【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 38,703.27 ▼1,033.99 (8/5)
NASDAQ: 16,200.08 ▼576.08 (8/5)
1.概況
米国市場は世界的な株安の流れを受けて大幅に3日続落となりました。681ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に1,237ドル安まで下落した後下げ渋ると昼過ぎに708ドル安まで持ち直しましたが、上値は重くその後再び下げ幅を広げると結局1,033ドル安の38,703ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も576ポイント安の16,200ポイントなっています。
2.経済指標等
7月の米ISM非製造業景況感指数は51.4と前月から上昇し市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも情報技術とコミュニケーション・サービス、一般消費財・サービスが3%を超える下落となり、不動産と金融も3%近く下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが下げました。そのなかでもインテル[INTC]が6%を超える下落となったほか、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイ[BRK]が保有株数を半減させたことが分かったアップル[AAPL]も5%近く下げました。シスコシステムズ[CSCO]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]も4%余り下落し、ビザ[V]も4%近く下げました。ナイキ[NKE]とユナイテッドヘルス・グループ[UNH]、マイクロソフト[MSFT]、IBM[IBM]も3%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が安く、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とテスラ[TSLA]が4%を上回る下落となり、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]とネットフリックス[NFLX]も2%以上下げています。半導体株ではエヌビディア[NVDA]が次世代の人工知能(AI)半導体の出荷が設計上の問題で遅れると伝わったことで6%を超える下落となり、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]も3%以上下げています。一方で食肉のタイソン・フーズ[TSN]は決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで2%余り上げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの3.79%となりました。ドル円は円安に振れ144円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は昨日に急落となった反動に加え、ドル円が円安に振れていることから大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか本日もドル円の動向に神経質な展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)