長い上昇相場を経て、金融市場は下落に転じており、特に先週から不穏な値動きとなっています。日経平均は史上最高値から続落中であり、本コラム執筆時点(8月5日午前)ではサーキットブレーカーが発動し、33,600円台をつけたようです。

金曜日の引けから2,000円以上の下落となっており、マーケットは総悲観でしょうか。日銀の利上げがトリガーになったと思われますが、たかだか0.00-0.10%→0.25%です。実体経済に及ぼす影響は軽微であり、下落要因とは言い切れません。しかし、きっかけを作ったのは確かでしょう。

米ドル/円は大幅下落となっており、世界中のリスクオン資産は円建てベースでは大きく価値が損なわれています。

米ドル/円週足チャートを見ると、162円手前までつけた米ドル/円は現在145円台にまで円高が進んでおり、年初のレートまで日本円は回復しました。

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

2022年から続いた米ドル/円の大きな上昇トレンドは終焉ではないでしょうか。週足トレンドラインを明確に割り込んできており、今週も大きな調整を行いそうです。つまり、BTC/JPYもさらに大きく下落する可能性もあるでしょう。

株式も為替も年初の値動きを帳消しとするような格好ですが、加えて、中東情勢も緊迫したムードとなっています。今週はまだまだ悪材料が出てくるかもしれません。

BTC(ビットコイン)が急落、中期トレンドは下方向か

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析から入ります。本コラム執筆中(8月5日午前)に急落が起こり、800万円を割り込んできました。並行チャネルレンジ、SMA200(橙)を割り込み、BTCも中期的に完全に下落相場に入ったと言えるかもしれません。

目先2月の安値であるサポートラインを目指す展開でしょうか? 750万円が一つの節目と考えますが、さらに割り込むようならば、1月の安値もあり得るでしょう。最悪570万円がターゲットになるかもしれないので、頭の片隅に置いておいても良いかもしれません。

長期ポジションは現物で保有しつつも、レバレッジ取引でショートトレードを継続すべきかと考えます。戻りの目安は800-850万円と広くとり、750万円を目指した戻り売りトレードを今週は実施していきたいと思います。

ETH(イーサリアム)は期待の反動が大きいか?

【図表2】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いてETH/JPY日足分析に入ります。ETHも本コラム執筆中(8月5日午前)に暴落し、35万円も割り込んできました。この大きな下落はETF期待で仕込んでいたポジションの投げが強めに出ているからではないでしょうか。

さらに海外のアルトコインの大半は混乱した相場となっており、2024年1月の価格を割り込んだコイン・トークンが多く散見されます。ETHでさえも1月の価格を割り込んでしまうと、アルトコイン市況は総悲観となる可能性があります。保有資産の換金がさらに本格的に進むかもしれません。

しばらくはETHも含めたアルトコインの買いトレードは控え、戻り売りトレードを継続していきたいと思います。目先42万円前後に引けるレジスタンスラインをバックに戻り売り、さらにチャートの現在価格である39万円も1月につけた高値と重なるラインですから、39万円からの戻り売りも良いでしょう。

ETHは今週この2つのラインを意識した戻り売りトレードを実施したいと思います。