東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は米国株高を受けて4日続伸となりました。151円高の40,225円で寄り付いた日経平均は直後に98円高の40,172円を付けた後上げ幅を広げると前引け前に366円高の40,441円まで上昇し350円高の40,425円で前場を終えました。

345円高の40,420円でスタートした後場の日経平均はさらに上げ幅を広げ14時40分前に619円高の40,694円まで上昇した後伸び悩みましたが、引き続き節目の40,500円を上回って推移すると結局506円高の40,580円で取引を終えています。

こうしたなかTOPIXも15ポイント高の2,872ポイントとなり昨日に続いて年初来高値を更新しています。また、新興市場も高く東証グロース市場250指数が上昇となっています。

2.個別銘柄等

既存店売上高が好調だった良品計画(7453)やエービーシー・マート(2670)、ファーストリテイリング(9983)が買われました。

良品計画は季節商品やスキンケアをはじめとする生活雑貨が引き続き売上を牽引したほか、食品もTV放映の影響等で好調に推移したことにより国内直営既存店とオンラインストアを合わせた6月の売上高が前年同月比で14%増となったことから一時3.9%高となりました。

エービーシー・マートもトレンドのスポーツサンダルやTシャツの販売が好調で6月の既存店売上高が前年同月比20.8%増となったことから一時3.4%高となりました。

ファーストリテイリングも気温の上昇で夏物の販売が良好だったことなどにより6月の国内ユニクロの既存店売上高が前年同月比で14.9%増となったことから一時2.2%高となっています。

不動産開発などを手掛ける霞が関キャピタル(3498)も22.7%上昇しストップ高となりました。冷凍食品需要や観光需要を背景に冷凍冷蔵倉庫やホテル関連の案件が伸びたことや、ドバイで手掛ける不動産の売却も進んだことなどから第3四半期の営業利益が前年同期比で3.5倍となったことで買いを集めました。

東邦ホールディングス(8129)も一時3.6%高となり上場来高値を更新しました。アクティビスト(物言う株主)でシンガポールの投資ファンドの3Dインベストメント・パートナーズが東邦ホールディングス株を買い増したことが関東財務局に2日提出した変更報告書により明らかとなったことで買いが優勢となりました。

また、目標株価の引き上げを受けて村田製作所(6981)やルネサスエレクトロニクス(6723)が高く、村田製作所が一時7.0%高となり年初来高値を更新したほか、ルネサスエレクトロニクスも一時5.2%高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は506円高となりました。昨日の米国市場でS&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新したことから買いが優勢となり、上げ幅を大きく広げ節目の40,500円を回復しました。そのため3月22日に付けた史上最高値(40,888円)更新への期待が一段と高まりそうです。

なお、小売り企業を中心とした2月決算企業の第1四半期決算発表が続いています。本日も引け後にはエービーシー・マートやワールド(3612)が決算を発表する予定です。

また、21時15分に6月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数が発表されるほか、21時30分に米新規失業保険申請件数が、そして23時には6月の米ISM非製造業景況感指数が発表される予定で、4日午前3時には6月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表も予定されています。

なお、今晩の米国市場は独立記念日の前日で短縮取引となります。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)