今週(5月3日~9日)の相場動向

相場回顧 BTC:米国の利下げ観測で一時は上昇するも上値の重い展開

ビットコインは米国の利下げ観測で一時は上昇するも上値の重い展開となった。

4月米雇用統計やISM関連指数が市場予想に反して低水準となり、これらを受けて利下げ開始への期待から買い戻しが強まった。米国金利が低下する中、グレースケールのビットコイン現物ETF【GBTC】の資金流出が止まったことも好感され、一時BTC=1,014万円(65,000ドル)付近まで価格を伸ばした。

しかし、SEC(米国証券取引委員会)がロビンフッドに対して証券法違反の疑いでウェルズ通知(※)を送付するなど、米国における暗号資産関連企業の取り締まり強化への懸念により上値が重くなった。その後、ミネアポリス連銀総裁がインフレ鈍化について慎重な見通しを示したことなどを受けて米国金利が再び上昇し、パレスチナ情勢の不透明感が強まったことも嫌気され、ハイテク株とともに軟調に推移した。

※SECが企業に対して法的措置をとる可能性があることを事前に通知する文書。当局による提訴を確定するものではなく、申し立てへの回答猶予を与えて勧告する意味合いがある。

 

来週(5月10日~16日)の相場予想

BTCは米CPI次第で買い支えられる展開を予想、悪材料相次ぐ中で上値は重いか

米国経済指標が市場予想より弱い結果になったことを受けて利下げ観測が高まっている一方、根強いインフレ懸念により米国金利が高止まりしている。その中、来週は4月米消費者物価指数の発表があり、前月に続いて総合・コアともに市場予想を上振れた場合には米国金利の上昇とともに売りが加速する可能性が高い。逆にインフレ減速を示唆する内容となれば9月利下げ開始の見通しが強まり買い支えられる展開になると予想する。

米国ではビットコイン現物ETFからの資金流出が止まったものの流入の勢いは戻っておらず、香港で始まった現物ETFも期待外れの出来高となっている。また、SECがユニスワップやロビンフッドなど主要な暗号資産関連企業に対し次々に警告を出している他、半減期後のマイナー報酬減などの影響もあってかハッシュレートの低下も見られている。これらの悪材料が相次ぐ中ではなかなか暗号資産主導の買いが入りづらいだろう。

そのためマクロ環境次第で、米国株が上昇した時もビットコインは上値が重く、逆に米国株が下落した時にはビットコインが大きく売られるリスクに注意したい。

直近、上値としてBTC=1,014万円(65,000ドル)、下値としてBTC=858万円(55,000ドル)を意識する。過去通常の調整局面では高値から20~25%程度の下落にとどまっているため、ここからさらに下落した場合もその水準で下げ幅は留まると予想する。