4月29日、日銀がステルス(覆面)為替介入に踏み切ったとの見方が出ています。米ドル/円は160円をつけて、その後最大5.5円程度の急落となりましたが、これを受けてBTC/JPYも乱高下しました。

BTCはおよそ3.4%程度の下落だったため、本稿執筆時点(4月30日午前)でも34-35万円程度のインパクトがあります。BTCは日によって1-2%上下することがあるため、最大50万円程度の下落と上昇は許容しておく必要がありそうです。

BTC(ビットコイン)はレンジトレード機会が多い状況

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析から入ります。4月29日は一時960万円台まで下値を押しましたが、現在は1000万円付近まで回復しています。目先、970-1010万円程度をコアレンジに、少し高めのデイリー騰落率を意識したトレードを繰り返すとよいかもしれません。

日足で見ると小動きしているように見えますが、1時間足以下ではかなり激しく乱高下しているため、レンジトレード機会が多い状況です。

また、米ドル円レートの更新よりもBTCの方が遅れて動くのでトレードしやすいこともあります。バンド幅トレードで一定のルールを決め、繰り返し売買を行うと毎日1-2%ずつ収益を上げられるかもしれません。

目先、日足レベルでは915万円前後のサポートラインをSMA90が超えてきました。4月30日現在、SMA90は928万円前後で推移しており、SMA30-90のレンジトレードは今週も顕在ではないかと予想します。下限レンジレートをこの水準に定めて買い下がり、上がったところは利益確定で繰り返しトレードしていくとよいのではないでしょうか。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ

続いて、BTC/JPY4時間足チャート分析です。並行チャネルレンジで推移を開始しており、上値が重い展開に変わりはなさそうです。

移動平均線も全て1000-1020万円で推移していることから、しっかり突破するにはもう1週間程度の時間経過が欲しいところです。MACDは完全に0.00に張り付いてしまっており、方向感がないことを示しています。

よって、しばらく現状価格を離れては戻りを繰り返すレンジ相場を想定したトレードがよいかもしれません。チャネルレンジ上限ラインと移動平均線30、90、200、全てがレジスタンスゾーンとして集中しているので、1010-1020万円を基本的には上値の目処としておきます。

GWは予想レンジ920-1020万円を想定し、コアレンジ965-1015万円を意識しておくとよいのではないでしょうか。

ETH(イーサリアム)は細かいトレードで買い目線継続を意識

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いて、ETH/JPY日足チャート分析です。大きな三角保合を引いてみました。先週はSMA30-90を中心とした小動きを予想していましたが、SMA30を一時的に上抜けてきました。

これは本日(4月30日)から香港で、BTCとETHの現物ETFの上場が開始され、資本流入に期待をした買いが入ったことが影響されているようです。ただ、中国人投資家もこのETFへのアクセス権がまだ限定されているようなので、そこまで大きなインパクトには繋がらないだろう、というのが大勢の見方です。

しかし、資金流入経路が確立されたことは大きな一歩であるため、中長期目線でチャイナマネーのフローに期待したいところです。

目先、BTCと同様にレンジ相場を予想し、深い押し目が入る場合はトレンドラインまでの押し目を想定、小動きに終始する場合はSMA90をサポートに押し目買いが入る想定で下値予想を出しておきます。

基本的にはレンジトレード、逆張り中心で、GW中は繰り返しの細かいトレードに注力し、買い目線継続に変更はありません。