【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,503.69  △263.71 (4/23)
NASDAQ: 15,696.64  △245.34 (4/23)

1.概況

米国市場はイスラエルとイランが双方の攻撃への抑制的な姿勢をみせていることで中東問題への過度な警戒が和らぎ続伸となりました。116ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに321ドル高まで上昇した後伸び悩みましたが、引き続き堅調に推移すると結局263ドル高の38,503ドルで取引を終え4日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も245ポイント高の15,696ポイントと続伸となりました。

2.経済指標等

4月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は49.9と前月から低下し市場予想を下回りました。一方で3月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比8.8%増の69万3000戸となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材を除く10業種が上げ、コミュニケーション・サービスが2%近く上昇したほか、情報技術と資本財・サービス、ヘルスケア、一般消費財・サービスも1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。そのなかでもベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が3%近く上昇したほか、アメリカン・エキスプレス[AXP]も2%以上上げました。マイクロソフト[MSFT]とゴールドマン・サックス[GS]、キャタピラー[CAT]、ウォルト・ディズニー[DIS]、JPモルガン・チェース[JPM]、アマゾン・ドット・コム[AMZN]、セールスフォース[CRM]も1%以上上昇しています。一方で7銘柄が下げ、ウォルマート[WMT]とユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が堅調でネットフリックス[NFLX]が4%余り上昇し、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も3%近く上げました。テスラ[TSLA]も2%近く上昇し、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]も1%以上上げています。半導体株も高くウエスタン・デジタル[WDC]が4%を上回る上昇となり、エヌビディア[NVDA]とマイクロン・テクノロジー[MU]も3%以上上げています。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とブロードコム[AVGO]も2%以上上昇しています。また、音楽配信のスポティファイ・テクノロジー[SPOT]は決算で売上高が市場予想を上回ったうえ、最終損益も黒字化したことで11%を超える上昇となっています。ゼネラル・モーターズ[GM]も決算が市場予想を上回る増収増益となり、通期業績見通しを上方修正したことで4%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い4.60%となりました。ドル円は154円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が75日移動平均線(昨日時点で37,996円)を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)