先週末から突如崩れ始めた暗号資産市場ですが、BTCは今週末も下値を切り下げました。一時1,100万円手前まで上昇しましたが、3月17日(日)の夕方には一時960万円手前まで下落。直近高値から12%程度の最大下落となりました。悪材料が出たということもないので、短期的な買われ過ぎによる大きな調整だと考えます。
しかし、2021年などBTCが大きく上昇した年は、20%前後の調整を何度も行いながら上昇したという経緯もあり、この程度は許容範囲だと考えます。当時と比べて流動性が圧倒的に増えているので、20%もの下落は考えにくいでしょう。とはいえ、短期的には最大で20%程度の下落を覚悟し、リスク管理をした上でトレードしていくのがよいかもしれません。
BTC(ビットコイン)はトレンドラインまで待つべきか?920-980万円からの買い場レンジを意識
BTC/JPY日足分析から始めます。目先、トレンドラインとSMA30(黄色)に向かって下落する前提で考えており、日足レベルではここが最初の押し目買い水準ではないでしょうか。筆者としては、土曜日に全てポジションを手仕舞いしたため、再度同等ポジションをエントリーする場を狙っている状況です。
SMAはこの角度で上昇してくると、今週前半には940-950万円付近でぶつかることになるため、この水準から再度拾っていくことを意識しています。MACDもデッドクロスを始めており、しばらくの間は調整を示唆する合図となりそうです。
時間軸を落として、もう少しテクニカル分析をしていきます。
BTC/JPY4時間足に時間軸を落とします。並行チャネルレンジが綺麗に引ける状態なので、仮にこのトレンドラインにサポートされるなら、目先970−980万円が最初のサポートゾーンとなりそうです。SMA200(橙)はまだ900万円付近で推移しており、これが上昇してきたとしても緩やかな上昇となり、今週はせいぜい920万円あたりが良いところでしょうか?
またSMA 30(黄色)とSMA90(水色)に上値を押さえ込まれる展開を予想しています。よって、目先の高値は1,020-1,025万円前後にて、かなり上値が重くなりやすいイメージです。向こう1週間はSMA200をサポートに、上値がSMA90に押さえ込まれるレンジ相場を意識していきたいと思います。
BTCは加熱具合が非常に大きかったので、三角保合形成でしばらく市場を冷ましてくれるような値動きが理想的ではないでしょうか。幅は広いですが、920-980万円を買い場レンジとして、意識しててもよいでしょう。
ETH(イーサリアム)はデンクンで「セル・ザ・ファクト」、今週は様子見しながら押し目買い戦略
ETH /JPY日足チャート分析に切り替えます。ETHはトレンドラインを右方向に抜けてきました。SMA30にタッチし、現在は少し反発しています。BTC同様にMACDはデッドクロスしており、反落、あるいは調整を示唆している状況です。
海外レバレッジ取引所ポジションを見たところ、ETH買い比率は80%前後で推移しており、圧倒的な買われ過ぎを示唆しました。よって、この買い比率が解消されるまで、まだしばらく上値は限定的だと予想します。
「デンクン」アップデートは、見事に「セル・ザ・ファクト」となりました。私自身は中長期的には明らかに買いだと判断していますが、今週は様子見した方が良いかもしれません。持っているポジションは縮小方向で考え、再度押し目買い戦略でよいのではないでしょうか。
ETH/JPY4時間足での買い場を模索します。並行チャネルレンジを少し割り込み始めています。SMA200が近くまで上昇してきていることから、50万円台では買えそうです。60万円強からの下落で、すでに17%近く調整していることになるので、50万円からの買いは悪くないでしょう。48万円レベルからでの買いならば、20%程度調整したことになるので、絶好の買い場となる可能性があります。
日足のSMA30もこの近辺で推移していることから、ETHのほうがテクニカル的にはサポートされやすい水準まで来ていることがわかります。BTCはもう一段安からの買いを狙いたいところですが、ETHは十分調整幅があるので、暫定的に48-51万円からの買いを狙った方が良いかもしれません。
今週も押し目買い目線継続ですが、目先は今一度、強めの調整下落に警戒しながらトレードしたいと思います。