【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 39,043.32 △37.83 (3/13)
NASDAQ: 16,177.77 ▼87.87 (3/13)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は相対的に出遅れていた景気敏感株の一角に買いが入り3日続伸となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は米長期金利の上昇を受けて半導体株などのハイテク株に売りが出て反落となりました。49ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに196ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むと上げ幅を縮め取引終盤にマイナスに転じました。しかし、67ドル安で下げ渋ると引けにかけて持ち直し結局37ドル高の39,043ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が9ポイント安の5,165ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も87ポイント安の16,177ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや素材、公益事業、金融などの7業種が上げ、エネルギーが1%を超える上昇となったほか、素材も1%近く上げています。一方で情報技術や不動産などの4業種が下げ、情報技術は1%余り下落しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではスリーエム[MMM]が5%を超える上昇となったほか、トラベラーズ[TRV]とシェブロン[CVX]、キャタピラー[CAT]、ホーム・デポ[HD]、ナイキ[NKE]、ゴールドマン・サックス[GS]、コカ・コーラ[KO]も1%以上上げました。一方で米国防総省が先端半導体の生産を目的とする補助金を取りやめたと伝わったインテル[INTC]が4%を超える下落となり、マクドナルド[MCD]も4%近く下げました。アップル[AAPL]とボーイング[BA]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]も1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株が安く、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が4%近く下げ、マイクロン・テクノロジー[MU]も3%を超える下落となりました。クアルコム[QCOM]とブロードコム[AVGO]も2%以上下げ、エヌビディア[NVDA]とテキサス・インストゥルメンツ[TXN]も1%以上下落しています。また、テスラ[TSLA]が投資判断と目標株価の引き下げを受けて4%以上下げています。1ドルショップのダラーツリー[DLTR]も決算で売上高と営業利益が市場予想を下回ったことなどで14%を超える下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い4.19%となりました。ドル円は147円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場での半導体株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で38,608円)を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)