【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 37,082.00  ▼475.92 (12/20)
NASDAQ: 14,777.94  ▼225.28 (12/20)

1.概況

米国市場は利益確定の売りが出て反落となりました。37ドル安でスタートしたダウ平均はまもなくしてプラスに転じると昼過ぎに83ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとマイナスとなり引けにかけて下げ幅を大きく広げる展開となりました。結局ダウ平均は475ドル安の37,082ドルで取引を終え10日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も225ポイント安の14,777ポイントとなりこちらも10日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

12月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は110.7と前月から上昇し市場予想も上回りました。11月の米中古住宅販売件数も年率換算で前月比0.8%増の382万戸となり市場予想を上回っています。また、7-9月期の米経常収支の赤字額は前期比7.6%減の2003億400万ドルとなりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも生活必需品が2%安となったほか、公益事業も2%近く下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが下げました。そのなかでもウォルト・ディズニー[DIS]とアメリカン・エキスプレス[AXP]が3%近く下落したほか、スリーエム[MMM]とウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]、コカ・コーラ[KO]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]も2%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、物流大手のフェデックス[FDX]が決算で売上高と1株利益が市場予想を下回ったことで12%余り下落しました。食品のゼネラル・ミルズ[GIS]も決算で売上高が市場予想に届かなかったことで3%以上下げています。また、半導体株が安くマイクロン・テクノロジー[MU]が4%を超える下落となり、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とエヌビディア[NVDA]、ウエスタン・デジタル[WDC]も3%以上下げています。クアルコム[QCOM]とテキサス・インストゥルメンツ[TXN]も2%近く下落しました。一方でアルファベット[GOOGL]が1%を超える上昇となりました。傘下のグーグルが人員削減を計画していると伝わったことでコスト減を期待した買いが入りました。

5.為替・金利等

長期金利は0.09%低い3.84%となりました。ドル円は143円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)