【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 37,557.92  △251.90 (12/19)
NASDAQ: 15,003.22  △98.03 (12/19)

1.概況

米国市場は早期の利下げ観測が引き続き相場の支えとなり続伸となりました。5ドル高でスタートしたダウ平均は上げ幅を広げ昼前に228ドル高まで上昇した後一旦伸び悩みましたが、大きく押すことなく堅調に推移すると引けにかけて一段高となり結局251ドル高の37,557ドルで取引を終え、9日続伸となり5日連続で史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も27ポイント高の4,768ポイントと続伸となり前日に続いて年初来高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も98ポイント高の15,003ポイントと9日続伸となり8日連続で年初来高値を更新しています。

2.経済指標等

11月の米住宅着工件数は年率換算で前月比14.8%増の156万戸となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが1%を超える上昇となったほか、コミュニケーション・サービスと素材も1%近く上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]が4%を超える上昇となったほか、キャタピラー[CAT]とインテル[INTC]も2%以上上げています。また、アメリカン・エキスプレス[AXP]とゴールドマン・サックス[GS]、トラベラーズ[TRV]、JPモルガン・チェース[JPM]、シェブロン[CVX]、ナイキ[NKE]、ダウ[DOW]、ボーイング[BA]、ウォルト・ディズニー[DIS]、アムジェン[AMGN]も1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が堅調でテスラ[TSLA]が2%高となり、ネットフリックス[NFLX]も2%近く上げています。さらにソフトウエアのアドビ[ADBE]も投資判断と目標株価の引き上げを受けて1%近く上昇しています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの3.93%となりました。ドル円は143台後半で推移しています。日銀の金融政策決定会合の結果や、会合後の植田和男総裁による記者会見を受けて早期の政策修正への思惑が後退し一時は145円近くまで円安が進む場面もありました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高に加えて、ドル円が引き続き円安傾向となっていることから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の33,500円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)