【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 36,577.94  △173.01 (12/12)
NASDAQ: 14,533.40  △100.91 (12/12)

1.概況

米国市場は長期金利の低下を受けて4日続伸となり、主要3指数が揃って3日連続で年初来高値を更新しました。37ドル高でスタートしたダウ平均は朝方にマイナスとなる場面がありましたが、31ドル安で下げ渋ると持ち直し昼過ぎには160ドル高余りまで上昇しました。その後は一旦伸び悩みましたが、引けにかけて再び上げ幅を広げると取引終盤に191ドル高まで上昇し結局173ドル高の36,577ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も21ポイント高の4,643ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も100ポイント高の14,533ポイントとなっています。

2.経済指標等

11月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.1%上昇と前月から伸びが鈍化し市場予想と一致しました。また、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数も前年同月比4.0%上昇となりこちらも市場予想と一致しています。さらに11月の米財政収支は3140億ドルの赤字となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や金融、素材、ヘルスケアなどの8業種が上げました。一方でエネルギーと公益事業、不動産の3業種が下げ、エネルギーは1%を超える下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース[CRM]とアメリカン・エキスプレス[AXP]、ビザ[V]が1%を超える上昇となりました。一方でシェブロン[CVX]とウォルト・ディズニー[DIS]、インテル[INTC]が1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が堅調でブロードコム[AVGO]が4%余り上げたほか、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とエヌビディア[NVDA]も2%を超える上昇となりました。また、主力ハイテク株の一角も高く、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]が2%以上上げ、アマゾン・ドット・コム[AMZN]も1%余り上昇しています。オラクル[ORCL]は決算で売上高が市場予想に届かなかったことで12%を上回る下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い4.20%となりました。ドル円は145円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。また、本日は寄り付き前の8時50分に12月の日銀短観が発表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)